◆違和感の正体は?
ニコラ6月号の表紙に、何らかの違和感を持つ読者が多いようです。
もちろん、池未来実ちゃんが初表紙になったことは、これまでの努力が報われて良かったし、最近の人気上昇から見ても納得できるもの。
ですが、なぜこの時期にあえてこの3人なのか。この人選にどんな意味があるのか。
今日は、6月号の表紙について読者が抱く、そのぬぐい切れない”違和感”の正体を突き止めます。
◆編集部の説明
今回の表紙の人選に関する編集部の説明は「日焼けしない中学生がテーマ。前号で決まった美白ニコモトップ3を抜擢した」。
実際、表紙にはそれぞれの顔横に「美白No.1」「美白No.2」「美白No.3」と順位が入っています。
ということはつまり、今月の表紙は5月号の企画「美白モ次世代ランキング」の上位3人が、そっくりそのまま選ばれたというわけです。
◆トップ3による表紙
するとここで、1年以上のニコ読歴をもつ読者さんたちは、全員がピンと来るところ。
今回の表紙は、まさに去年の6月号の表紙モデルが選ばれたれたシステムと、全く一緒なのです。
具体的には、今年は「美白トップ3」。そして去年は「TNMのトップ3」といった具合に。
◆今年と去年の違い
ですが、両者には決定的な違いが1つあります。それは、去年6月号の表紙は、TNM開催に先立ち、すでに半年以上も前から、「上位3人が表紙になれます」と告知されていた通り、勝ち抜いたニコモに対し、副賞として与えられたもの。
6カ月にもわたる厳しいバトルを、最終的に勝ち抜いた上位3人に対する”ごほうび”だったわけです。
対して、今回はどうか。ちょっとした編集部の思い付きによる単発の企画で、「はい、腕出して~!」。
なんとなく肌が白いコを順位付けすると、翌月には、なんとなく白い3人が、そのまま表紙になってしまったのです。
◆肌が白いコ発見ゲーム
去年、動画や誌面でTNMの各ステージの対戦経過を注視していた読者は、よくご存じの通り。各回、号泣するニコモが続出するような、ニコラには珍しいホンキのバトルでした。
そんな厳しいTNMを半年間も続け、最終的に獲得ポイント上位3人が、晴れて表紙をつかんだのです。
それと比べて、今回の「肌が白いコ発見ゲーム」の1発勝負で、あっさり表紙が決まるというのは、あまりにも軽くないでしょうか。
◆6月号の表紙パターン
そもそも、6月号の表紙といえば過去数年来ずっと、以下のパターンに分類されてきました。
まずは、6月号で発表される「イメモおひろめ表紙」パターン。これは、2017年の清原果耶さん(レピピ)&香音ちゃん(ラテ)&青島妃菜さん(トキ)の3ブランドそろい踏みが代表的。
続いては、新体制スタートということから「生徒会長のピン表紙」パターン。これは、2018年の川床明日香ちゃんや2016年の鈴木美羽さんなどが代表的。
そして去年が、6月号の新パターンとしての「TNMトップ3による表紙」だったわけです。
◆読者が納得する表紙
旧来のタイプの表紙には、イメモや生徒会長という役職による「説得力」が。新パターンによる表紙には、半年も戦ったTNMを勝ち抜いてきたという「物語」があったのです。
だからこそ、そんな6月号の表紙を見た読者は、違和感なく受け入れることができたのです。
ところが今回はどうか。なんの予告もなく、イキナリ「肌が白いから」といった、よく分からない理由で表紙が決まってしまいました。
もはやこれでは、説得力も物語もありません。これこそが、読者の感じた違和感の最大の要因というわけです。
◆美脚モ表紙の可能性
ちなみに今月号では、先月号の「美白ランキング」に続いて、同様の趣旨の企画「美脚ランキング」が掲載されています。
であれば、次の7月号の表紙はその美脚トップ3に輝いた安村真奈ちゃん、組橋星奈ちゃん、吉岡優奈ちゃんの3人でなくては釣り合いが取れません。
もしそうならないのなら、美白トップ3が表紙になれたのに、なぜ美脚ではダメなのか。説明がつかないのです。
◆基準があいまい
とはいえ、表紙経験者で現役トップクラスの人気を誇る真奈ちゃんはともかく、星奈ちゃんの初表紙も許容範囲。
ですが、さすがにまだ誌面でロクに活躍できていない最年少の優奈ちゃんが、ここで初表紙になることは100%考えられません。
他方、美白の場合。1位の小林花南ちゃん、2位の林芽亜里ちゃんの表紙経験者はいいとして、まさに初表紙に手ごろな未来実ちゃんがたまたま3位に入ったから、勢いで3人まとめて表紙にしてしまったのか。もはや基準がめちゃくちゃです。
◆未来実ちゃんにも失礼
だいたい、未来実ちゃんの初表紙については、うちの実施した初表紙待望ランキングを参考にした予想「次の初表紙は未来実ちゃん説」を書いたように、次はクルミちゃんの番というのは、多くの読者の一致した意見。
であるならなおさら、変な色白ゲームの結果として「たまたま表紙になれた」「表紙にしてやった」という格好ではなく、正真正銘「実力で初表紙を勝ち取った」とすべきだったのです。
少なくとも、わざわざ表紙にまで「No.1」「No.2」などと書き入れる「美白ランキングのおかげ感」の演出は、やめるべきでした。
◆違和感の正体
ということで以上まとめると、第1に、色白は表紙になれて美脚はダメという2重基準から来る行き当たりばったり感。
第2は、表紙モデルの選抜に1発勝負のゲーム性を持ち込んだことで確実に表紙の価値を落としたこと。
さらに第3には、せっかくの未来実ちゃんの初表紙に水を差すような恩着せがましい美白ランキングのおかげ感。
この3点こそ、多くの読者が今回の表紙に抱いた、もやもやした違和感の正体といえそうです。