掛け持ち
今年ニコラを卒業した有坂心花ちゃんが、まだ現役ニコモだった時代、ViViの誌面やウェブサイトに何度か登場しています。
本来、特定の雑誌の専属モデルが、他の雑誌に登場することはNGであるはずですが、なぜ心花ちゃんは出ることができたのか。
今日は、雑誌の《競合関係》について、図と具体例を使って詳しく解説します。
プチの場合
この点に関しては、ニコプチのケースが最も分かりやすいので、ちょっと見てみましょう。
毎号のニコプチ誌面に掲載される、読者モデルスナップ撮影会の応募ルールの中に、以下の注意書きがあります。
※競合雑誌に登場される方は、ニコプチ誌面&ニコプチネットに登場することはできません
競合とは?
ここでのキーワードは《競合雑誌》。読者層が被るかどうかの問題です。
具体的にいうと、読者層が被るライバル誌に現在出ているコや、今後出る予定のあるコは、登場不可というわけです。
ただし、このことは、裏を返せばライバル関係に無い《非競合誌》には登場OKということ。
では、どの雑誌とどの雑誌が競合関係にあり、どの雑誌とどの雑誌が競合関係にないのか、図でまとめてみます。
図解の見方
以下の図を見て下さい。これは、主なファッション雑誌の競合関係を大ざっぱにまとめたものです。
縦軸が具体的な年齢で、横軸は《小学生雑誌》《中学生雑誌》《高校生雑誌》《大学・オトナ向け雑誌》といった分類となります。
なお、図解はあくまで一般的な解釈にも基づくものであり、実際の競合関係については、各編集部の独自基準が優先されます。
ティーン雑誌の競合関係

競合判定
ということでこの通り。ニコプチの場合、《小学生雑誌》に分類され、対象年齢は《~12歳》。
ニコラの場合、《中学生雑誌》に分類され、対象年齢は《10歳~16歳》といった感じ。
で、問題の競合関係ですが、これについては各雑誌どうしで対象年齢の上限、もしくは下限の一部が重なるかどうかで判断されることになります。
競合するケース
たとえば、ニコプチの上限とニコラの下限が一部で重なるので、両誌は《競合》する。*1
たとえば、ニコラの上限と、セブンティーンの下限は一部重なるので、両誌は《競合》する。
たとえば、セブンティーンとポップティーンは、同じ高校生雑誌として丸被りなので《競合》する。
競合しないケース
一方で、中学生雑誌のニコラと、主に大学生を対象としているノンノやViVi、Rayとは、読者層が重なることは無い。
だからこそ、2011年当時、高1でニコラの専属モデルだった八木アリサさんや、2019年当時、現役ニコモだった藤本リリーさんが、それぞれ並行してViViに登場*2。
さらには2022年当時、高1で現役ニコモだった凛美ちゃんも、Ray2022年5月号に登場できたのです。
心花ちゃんのケース
同様に、小学生雑誌のニコプチと、高校生雑誌のセブンティーンやポップとは、それぞれまったく重ならない。
だからこそ、2017年当時、小6で現役プチモだった夏目璃乃さんが、堂々とポップティーン2017年3月号に登場できたのです。
ということで、今回の心花ちゃんのケースも、八木さんらと同様ニコラとviviの関係ですので、それぞれ読者層が被らず、競合しないため実現したというわけです。
