三月の転校生

中学生雑誌nicolaに関する日記

【前代未聞】ニコラファイナリスト×ニコプチ合格者が重複した舞台裏

物議

今月10日に発表された「14期プチモオーデ」の合格者の中に、「29期ニコモオーデ」のファイナリストが2人含まれていたことが、ニコ読の間で物議を醸しています。

この前代未聞の事態に対し、読者の間では「辞退しないの?」「両方に合格することってあるの?」といったものから、「併願するのは常識だから驚くべきことじゃない」といったものまで、様々な声が上がっています。

そこで今日は、そもそもなぜこんなことが起こったのか、ファイナリスト重複の舞台裏を時系列で検証します。


スケジュールの見方

まずは、以下にまとめた「ニコラ×ニコプチ オーディション審査スケジュール」を見てください。

これは、29期ニコラオーデと、14期ニコプチオーデの審査の進行を、時系列で図解したものです。

赤色がニコラ、緑色がニコプチを表し、それぞれの審査の実施日、合格者の内定日(決定日)、合格者の公表日が入っています。

審査スケジュール



本来のスケジュール

結論から言ってしまえば、今回の「ファイナリスト重複」という異常事態が起こった最大の原因は、ニコプチの合格者の公表時期が早まったことの一点に尽きます。

上の審査スケジュールで確認すると、緑色の矢印がある通り、本来の《10月22日》から《9月10日》へと、一気に1カ月以上も前倒しされていることがわかります。

ちなみに理由は、ニコプチの季刊化が急遽決まったため。もし、9月10日発売の秋号を逃すと、次の発行は12月10日発行の冬号となってしまうため、前倒し以外の選択肢はなかったのです。

両方でファイナリスト

ともかくこうして、プチの合格者公表が、9月10日に前倒しとなった。

本来であれば、《9月1日》にニコラのファイナリストがお披露目され、読者投票を経て、ニコラの最終合格が《9月29日頃》に出るため、プチ側としてはそれを見て、後出しで《10月22日》に合格者を公表すれば良かった。

ところが、前倒しされたため、ニコラと併願して、両方でファイナリストに残っている人の扱いが問題となります。

具体的には松浦楓さんと今村茉愛さんですが、こうしたケースについては、《プチ落選》の場合と、《プチ合格》の場合に分けて考えることが必要となります。

ニコプチ落選の場合

まずは、《8月24日》のプチ最終審査後、《8月27日頃》にプチ落選の結果が出た場合。

このケースは最も簡単で、松浦さん&今村さんともに、何事もなかったかのように、《9月1日》にニコラのファイナリストとして発表され、そのままニコラに挑戦を続けるだけ。

その結果、プチを受けていた事実も、プチ落選の事実も、一切オモテに出ることはありません。

プチ合格の場合

続いては、プチ合格のケースを考えます。ここでは、更に《ニコラ落選》と《ニコラ合格》の2パターンに分けることが必要です。

まずは《8月27日頃》、プチに合格が内定し、その後《9月1日》にニコラのファイナリストとして公表。

ここまでは両パターン共通で、プチ編集部としては、松浦さん&今村さんを「プチ合格内定者」として確保しておきつつ、ニコラの結果を待つ。

そして、読者投票を経て、《9月29日頃》に、ニコラの結果が出た後の動きは、以下の通り分岐します。

プチ合格⇒ニコラ合格

まず、ニコラに合格した場合、つまり両方合格した場合は、本人の選択となりますが、基本的にプチを辞退し、ニコラを選ぶケースが多いのではないでしょうか。

そもそも、小6でプチモに合格しても、実質1年半しか活動できない上、なにより新入りの身で、あの末永ひなたちゃんや山越理紗ちゃんらと争い、ニコラ進級を勝ち取ることなんてほぼ不可能だからです。

よって、ニコラを選んだ場合、プチに応募していたことも、プチに合格内定していたことも知られることなく、何事もなかったかのように、ニコラの合格者として《10月31日》におひろめされます。

プチ合格⇒ニコラ落選

他方、結果的に《ニコラ落選》の場合、もはやプチ一択なので、当然ながら10月22日に「プチ合格者」として公表される。

もちろん、この瞬間、読者の間で「あっ!ニコラのファイナリストが、ニコプチに受かってる!」と話題になることは明らかです。

とはいえ、読者間でも両オーデの併願は常識ですので、そこは察してくれて「あー残念、ニコラはダメだったのね」となるはずです。


編集部の想定

以上、長々と見てきましたが、これが本来、編集部が想定していたケースです。

両方でファイナリストに残っても、《ニコプチ落選》なら、ニコラに受かろうとも落ちようとも、全く問題ナシ。

また、《両方合格⇒ニコラ選択》でも、これまた全く問題なし。これらの場合、一切、併願の事実がオモテに出ることはありません。

他方、《両方合格⇒プチ選択》と《プチ合格⇒ニコラ落選》の場合は、併願して両方でファイナリストだったことが、《10月22日》になって初めてバレますが、結果としてニコラで落ちている(プチ選択の場合は落ちたように見える)ので、多少さざ波が立っても特に物議を醸すことはなさそう。

こうして編集部としては、たとえどんなパターンをとっても、すべて丸く収まるという算段だったのです。

読者の不興

ところが、前倒しされたことで、状況が一変。松浦さんと今村さんは《9月1日》にニコラのファイナリストとして公表された直後、《同月10日》にはプチの合格者として公表されます。

これに、ニコ読から「プチに受かってるのに、ニコラにも合格しようなんて欲張りだ!」といった声が上がったのです。

ニコプチの議席を確保した状態で、さらにニコラも狙うという姿勢が、一部のニコ読から不興を買ってしまったわけです。

調整過程の可視化

ということで、繰り返しますが、全ての原因は急遽ニコプチの季刊化が決まったため、オーデのスケジュールが崩れたため。

ですが、パターン別に詳しく検討してきたように、たとえ従来のスケジュール通りでも、両方でファイナリストに残った人が、片方を辞退したり、選択したりするのは普通に行われていたことなのです。

実際、今年のスケジュールとほぼ一緒だった去年のオーデでも、同様の調整が行われていたはずです。

まとめ

要は、スケジュールの前倒しにより、本来はウラで調整されていた過程が可視化されてしまったに過ぎないのです。

なお、今回のように、オーデの日程が出た直後に、雑誌の刊行形態が変わるなんてことは、普通あり得ません。

また、来年は間違いなく編集部間でお互い日程を調整してくるはずであり、両方でファイナリストというのも、今年が最初と最後となりそうです。