◆事務所オーデ組の将来性
今週土曜発売のニコラ1月号より、いよいよ凛美ちゃんが加入します。
そんな凛美ちゃんの加入経緯は「事務所オーデ」であり、このパターンによる新モは草野星華ちゃん以来、実に3年1カ月ぶりの出現です。
では、「ニコラオーデ」でも「ニコプチ進級」でもない、事務所オーデ組の活躍度・実績はどうなっているのでしょうか。凛美ちゃんの将来性を、同じ加入経緯の先輩モを例に取りつつ検証します。
◆ニコラ加入3分類
◆ニコモになる方法
本題に入る前に、改めてニコラの専属モデルになる方法を整理します。先月書いた「ニコモになる方法」にて、詳しくまとめたので、ここでは簡単に済ませると、「(A)ニコモオーディション」「(B)ニコプチ進級」の王道2つに、極めてまれな「(C)事務所オーデ」を加え、全部で3種類。
ニコモオーデは一般公募。ニコプチ進級は姉妹誌ニコプチのトップモデル限定。そして、事務所オーデは事務所に所属する新人(多少の芸歴は可)が対象ということになります。
ということで、それぞれの加入経緯別に、凛美ちゃんを加えた現役モ30人を分類すると、こんな感じ。
◆加入経緯分類図
◆事務所オーデは超希少
この通り、現役30人の内訳は、ニコモオーデ:ニコプチ進級:事務所オーデ=22人:6人:2人。パーセントで表すと、それぞれ73.3%、20.0%、6.7%。
7割強を占める一般オーデ組に対し、進級組はピッタリ2割。事務所オーデ組にいたっては、わずか7%弱ということなります。
では、そんな希少な存在である事務所オーデ組の歴代先輩モたちの活躍度はどうなっているのでしょうか。
◆事務所オーデ出身(過去10年)
加入年 | なまえ | 表紙 | 役職 | イメモ |
---|---|---|---|---|
2020年 | 凛美 | |||
2017年 | 草野星華 | |||
2015年 | 駒井蓮 | |||
〃 | 清原果耶 | |||
2013年 | 小澤奈々花 | |||
2012年 | 黒崎レイナ | |||
〃 | 岡本夏美 | |||
2011年 | ほのかりん | |||
〃 | 山本舞香 |
◆一覧の見方
上の一覧は、ここ10年の間に事務所オーデによって加入したニコモについて、全員分のデータをまとめたものです。
内容は左から順に「加入年」「氏名」「最終的な表紙回数」「高1時の役職」「高1時のイメモ」。
現役ながら高1の星華ちゃんについては、すでに役職・イメモから外れたことも確定してるため、データとしてはこれでほぼ十分。
以下、まだ加入前である凛美ちゃんを除いた、事務所オーデ組8人分の実績を検討していきます。
◆たいしたことない!?
一覧を見て、まず第1に言えるのが事務所オーデ組って意外とたいしたこと無いということ。
8人いて、そのうち清原果耶さんと岡本夏美さんの2人が副会長になっているだけ。毎年度3つあるイメモポストも、獲得したのはその2人だけ。
その他はというと、女優として活躍する山本舞香さんに駒井蓮さんの”表紙2回”が精いっぱいで、残りはいずれも卒業号で表紙に出ただけという実績にとどまります。
こうしてみると、採用されるのが極めて難しいとされるニコラの事務所オーデではありますが、その割には、少なくともニコモとしてはイマイチ活躍していないことが分かります。
◆その理由は?
では、なぜ事務所オーデ組が、なかなか読者に浸透できないのでしょうか。人気が上がりずらいのでしょうか。この点、大きく分けて3つの理由が考えられます。
まず第1にその採用が不定期であるということ。一般オーデなら毎年10月号、進級なら毎年7月号と定期的に加入してくるので、読者は新モちゃんを受け入れる心構え・準備ができるわけです。
一方で、いつ加入してくるかわからないのが事務所オーデ組。イキナリ1カ月前の段階で、次号予告に「次号から○○ちゃんが加入!」と告知があるだけであり、唐突感が否めません。
◆感情移入
第2に、事務所オーデ組に対しては、感情移入しずらいという点もあげられます。一般オーデ組なら自己紹介動画や撮影風景動画、本誌の新モ特集などで、数カ月かけてじっくり浸透を図られます。同時に4~5人の合格者が発表されるため、その中から誰を推していくか自分で決める楽しみもあります。
また、ニコプチ進級については、当然ニコ読の中には元プチ読だった人も多いわけで、進級モのプチモ時代を知っているわけです。
対して事務所オーデ組はというと、基本的に事務所がスカウトした新人や、自社オーデで獲得した新人なので、感情移入がなかなかしにくいのかもしれません。
◆採用基準
そして3つ目が採用基準が不透明であるということ。オーデは書類審査に、2次審査、3次審査と3回にも及ぶ選考で、応募総数1万人からふるいにかけられます。
進級は進級で、それぞれプチ時代の活躍が採否を決める大きな要因。よって、進級できるかどうかの基準は誰の目にも明らかです。
対して事務所オーデは、年度によってあったりなかったり。いつあるのか、いつ実施されたのかも不明で、採用基準も非公開。加えて、合格するのは大手事務所のコばかりだったりします。
なお、事務所オーデで加入するコの立場に立ってみると、同期がいないということが致命的。一般オーデは当然に同期が複数いるし、プチ進級も最近は必ず複数いるわけで、そうなると、単独加入である事務所オーデ組にとっては、どうしても溶け込むのが遅くなってしまうのです。
◆卒業後に本領発揮
以上のような様々な理由により、事務所オーデ組は、編集部&事務所の”強い推し”に加え、大手事務所に見いだされた”才能”がありながら、いまいちニコモ時代は思うような活躍できないというわけです。
ですが、そこは事務所が見込んだ”必ず売れるコ”、もしくは”売り出したいコ”ですので、当然そのまま終わることはありません。
事務所オーデ組は、ニコラ卒業後にこそ本領が発揮されるということで、次に示す一覧を見て下さい。これは、最初に出した一覧の卒業生限定バージョンとなります。
◆事務所オーデ(過去10年の卒業生)
なまえ | 所属事務所※ | 卒業後 |
---|---|---|
駒井蓮 | ボックス | ⇒女優 |
清原果耶 | アミューズ | ⇒セブンティーン |
小澤奈々花 | オスカー | ⇒X21 |
黒崎レイナ | 研音 | ⇒セブンティーン |
岡本夏美 | エヴァーグリーン | ⇒セブンティーン |
ほのかりん | GMB | ⇒有名人 |
山本舞香 | Biz | ⇒女優 |
※所属事務所はニコモ当時のもの
◆ST行きor女優
清原さん、山本さん、駒井さん、岡本さん、黒崎レイナさんといったように、とにかく女優として活躍しているコが多い上、なんといってもセブンティーン行きが7人中で3人もいる点に注目です(現役2人を除く)。
また、とくに清原さんや山本さんの場合、すでにニコモ在籍中からドラマ、映画、CMなどで活躍していたように、ニコラ以外でのお仕事が多いのも、事務所オーデ組の特徴の1つです。
現在は歌手として活動するほのかりんさん含め、世間一般での”知名度”でみたら、一般オーデ組や進級組より、明らかに上位といえるのです。
◆事務所オーデ組は目標が先
つまり、事務所オーデ組は、ニコモになることが終着点、最終目標ではないということ。あくまで、ニコラのお仕事は、売り出すための手段の1つであり、卒業後こそが勝負というわけです。
そもそも、事務所が見込んだコ。だからこそ、ニコモ時代はパッとしなくても、その間、事務所がじっくり育成しつつ、ニコラ以外のお仕事も積極的に取って来るので、卒業もしっかり活躍できるのです。
◆長期的視野で育成
ということで、事務所オーデ組の特徴は大器晩成型。たとえニコモとしてはトップになれなくとも、将来性でみると一般オーデ組や進級組をはるかに上回る逸材が揃っているのです。
そんなわけで、今回加入する凛美ちゃんについても、「事務所オーデ」「研音所属」「女優系」ということで、将来性は保証済み。
もう、卒業後などと気の長いことは言わず、清原さんのように役職&イメモ就任を目指し、ニコモ時代からバリバリ活躍していってほしいと思います。