三月の転校生

中学生雑誌nicolaに関する日記

ピチモのケースに学ぶ専属モデルの卒業パターン

卒業の形式

f:id:GYOPI:20151220025418p:plain:right専属モデルの契約終了には、主に2種類あります。1つが「卒業」であり、もう1つが「途中脱退(だったい)」。

前者が、最後の登場となる誌面において卒業特集が組まれ、盛大(せいだい)にお祝いされつつ送り出されるのに対し、後者は悲惨(ひさん)。

「○○ちゃん、そういえば最近は出番ないな」と思っていると、いつのまにか公式サイトの専属モデル一覧からプロフィールが消え、そのまま存在が無かったことになるという、いわば自然消滅。

ということで、今日の三月の転校生では、専属モデルの終点である卒業の形式について、ピチレのケースを基に「正式な卒業」と「途中脱退」に分けて考えます。

1)正式な卒業

卒業は、基本どの雑誌も「決まった学年に達したとき」という定年制。ピチレは高2の4月号、ニコラは高2の5月号、ニコプチは中2の6月号といったように、それぞれ一定の時期に、その対象年齢のモデルがまとめて一斉に卒業します。

とはいえ、ピチレの場合、2014年は山口乃々華ちゃん、長崎すみれちゃん、森高愛ちゃんの3人だけが、また、2015年は関根莉子ちゃん&福原遥ちゃんの「りこはる」だけが、例外的に卒業延長となり、そのまま年内いっぱい現役として活躍したわけですが、今思えばこれは、部数急落に対する窮余(きゅうよ)の策。

結果的に休刊となってしまったことからも、編集部による「人気モデルを手放したくない」という最後の抵抗だったことは明らかです。

なお、ニコラやニコプチは、それぞれ定期の卒業時期を毎年しっかり守っていて、卒業制度がある程度定着してからは、1つの例外も出したことはないようです。

2)途中脱退

続いては、途中脱退のケース。こちらは、一般的な呼び名こそ、前者と同じく「卒業」ですが、その実態は何らかの事情により、最後までモデルを続けられないというケース。

以下、その形態により、以下の通りより細かく「A)自己都合」「B)事務所都合」「C)編集部都合」の3つに分けて考えます。

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A)自己都合

最も分かりやすいのが自分の都合による卒業。自ら決断し、正式な卒業時期を待たず、抜け駆け的に途中で専属モデルを離脱するケースです。

ピチレでいえば、11月号が終着点となった莉子ちゃん。莉子ちゃんの場合、休刊どうこうに関係なく、すでに休刊決定の前に自分で決断し、夏のピチレのイベント発表しました。

その前の例となると、2013年の岡美咲ちゃん、2012年の日向ななみちゃんが自己都合ケース。それぞれ、発表された卒業理由は「学業専念のため」ということで、同期を残し、ひと足早く離脱しています。

さらにさかのぼれば、2012年の黒田真友香さん、2011年の黒岩伶奈さん、大野理奈さん、2010年の黒田瑞貴さんといったあたりもこのパターン。

こうしてみると、基本自己都合での早期卒業は、多くの場合が属事務所も離れ、そのまま芸能活動も休止するケースが多くなっています。

B)事務所都合

続いては、所属事務所の都合による強制的な途中卒業のパターン。「新たなお仕事が入った」「より条件のいい雑誌が決まった」。事務所が主導して、強引に移籍させるケースです。

とはいえ、そもそも専属モデルは専属契約ですので、そんなことが簡単にできるのか。

さすがに前例は少ないですが、ピチレでいえば、なんといってもラブベリー休刊前の「ピチレ一括移籍事件」があげられます。

詳しくはこちら(⇒参考:ラブベリー休刊ドキュメント)を読んでもらうとして、簡潔にまとめると、当時のラブベリー編集部の方針に反発した事務所サイドが、同誌の次期エース確定だった未来穂香さんはじめ、後にピチレで乃々華ちゃんと並びエースとなる、すみれちゃんなど大挙4人を引き剥(は)がし、無理やりピチレに移籍させました。

まさに事務所主導による卒業ケースの代表例。そんなラブベリーは、かねてからの部数減に加え、次期エースを失ったことも重なり読者離れが加速。ほどなく休刊発表となってしまいました。

C)編集部都合

で、3番目が今日の日記の冒頭にも例をあげた「あのコ、そういえば最近出てないな」パターンで、編集部の都合による卒業です。

採用してはみたものの、うちの雑誌の雰囲気に合わない、モデルとしての適性が無い、読者アンケートで人気が無い。いわば「クビ」といっていいかもしれません。

そんな、読者に卒業のお知らせも本人からのメッセージも無く、いつのまにかプロフィールが消えている自然消滅パターンですが、この点、案外ピチレはちゃんとしていて、最近はほとんど例がありません。

今年卒業の楠山真緒ちゃん&野々宮優ちゃんも、去年の小林由理ちゃん&西村怜奈ちゃんも、それぞれ卒業までの半年はほぼ出番が全く無かったものの、ちゃんと卒業特集にだけは呼ばれています。というとで、過去10年さかのぼってみても、唯一加藤由梨愛さんの例があるくらいでしょうか。

なお、オマケとして、スキャンダル系もこの分類。専属モデルとしての契約期間中に、なんらかの問題を起こしたことによる、いわゆる「解雇」です。

さすがにピチレは長年の歴史と伝統がありますので、そういった事件も実はいっぱい。彼氏とのキスプリが流出したコ、芸能写真誌にジャニーズの男の子とのデートが隠し撮りされてしまったコ、さらには警察に補導され事件としてニュースにもなったコもいたりして、いずれも発覚直後に卒業しています。

まとめ

ということで、以上、雑誌モデルの卒業形式について、ピチレの具体例を出しつつ見てきたわけですが、どうだったでしょうか。

何千倍という競争を勝ち抜いて、やっとつかんだ専属モデルの座。途中で卒業するのはもったいないし、なにより応援してくれる読者に対しても失礼です。

あなたがオーディション合格し、はれてモデルになった暁(あかつき)には、せひ正規の卒業となる最後の年齢まで、がんばって勤め上げて欲しいと思います。