◆休刊モデル引き受け
かつて「4大中学生雑誌」とされた、ピチレモン、ニコラ、旧ラブベリー、ハナチュー。
2010年以降になると休刊が相次ぎ、この中で、今も残っているのは、ニコラ1誌だけとなってしまいました。
ラブベリーこそ、去年末に復刊しましたが、それでも当時の月刊という形ではなく、まだまだ手探り状態の季刊(隔月刊)誌であり、ニコラやかつてのラブベリーと同列に扱えるものではありません。
ということで、今日の三月の転校生では、他誌がバタバタと倒れて行くのを横目に、ニコラだけが、それら休刊した雑誌のモデルの中から、各誌につき選りすぐった1人を引き受けて来た歴史を振り返り、かつ、ピチレモン出身者のみ引き受けなかった理由を考えます。
◆引き受け実績
2011年4月に休刊となったハナチュー。当時、ニコラは、その休刊時メンバーから、ほのかりんさんを引き受けます。その後、ほのかさんは、ニコラにおいては異色の"セクシー担当"グラビア系巨乳キャラとして活躍。もはやニコラの伝説となっている「撮影の際、胸が大きすぎて用意された服が入らない」というエピソードを残します。
続いて、翌年。こんどはラブベリーが休刊となります。こちらの休刊時メンバーからは、現在セブンティーンで活躍する岡本夏美さんを獲得。ほぼ同時に、岡本さんが2012年度おはガールとなったため、ニコラ移籍と合わせ、一気に注目度が高まった時期でもありました。
◆ピチレモンは?
こうして、ライバルの中学生雑誌が、1誌また1誌と休刊するにつけ、きっちり1人ずつ、元専属モデルを引き受けてきたニコラ。
当然、ピチレの休刊においても、休刊時現役29人の中から1人、おそらく引き受けるであろうとピチ読の間でも期待が膨らみ、では、いったい誰がニコラに行のくか、ちょとした話題になったものです。
しかし、フタを開けてみれば、休刊から1年たとうとしている現在においても、ニコラの元ピチモ採用実績はゼロ。ピチレからは引き受けないことは確定といえます。
◆移籍ゼロの理由
では、なぜニコラは、ピチレ出身者だけを引き受けなかったのか。その理由としては、2つ考えられます。
第1に、休刊発表から実際の休刊まで猶予期間が短かったこと。そして第2にラブベリーが復刊したこと。以下、この2点について、詳しくみていきます。
◆猶予期間
ピチレの休刊が発表されたのが2015年の9月2日。で、実際の休刊が、さっそく翌月となる10月31日の発売号。つまり、発表から休刊までわずか2ヶ月に満たない短期間だったのです。
月刊誌であるピチレの撮影は、基本ほぼ1ヶ月前に終了しています。つまり、休刊が決まった後に撮影した分は、最後の1冊のみという状態。
そんなバタバタした短期間で、ニコラから移籍のオファーがあり、それを受諾することは難しいし、なにより、そんな短期間にニコラ側が獲得したいピチモを選考することは不可能といえます。
◆旧ラブベリーの場合
この点、旧ラブベリーの休刊はどうだったか。すると、休刊発表が2011年12月6日。で、実際の休刊は年が明けて2月1日ということで、一見ピチレとほとんど変わらない進行に思えます。
しかし、すでに休刊発表の半年以上前から、AKB勢による表紙占領や、専属モデルの大量離脱(ピチレ移籍)。極めつけは、当時実施中だった専属モデルオーディションの中止などなど、一般の読者にさえ休刊が近いことが分かったわけで、ならば当然、モデル陣や関係者はもっと前から知っていたことになります。
つまり、ニコラが、ラブベリーモデルから売り込みを受け、その上で誰を引き受けようか検討するといった準備期間は、かなり長かったわけです。(⇒参考:ラブベリー休刊ドキュメント)
◆新ラブベリーの登場
そして、もう1つの要因が、去年末のラブベリー復刊です。ちょっと紛らわしいですが、上記ラブベリー休刊というのは、復刊前の旧ラブベリーのお話。2012年の2月、一時的に休刊したラブベリーが、2015年12月に新ラブベリーとして復活したわけです。
で、その復活に際し、もちろん新たにモデルを集めることになります。復刊とはいえ、休刊時の専属モデルまでが復活するわけではなく、いわばゼロからのスタート。
となれば、手っ取り早いのが、先ごろ上手い具合に休刊し、失業中であるピチモをそっくりそのまま頂くこと。特に、人気と実力&経験のあるピチモを揃えることが出来れば、とりあえず安泰です。
これに、客寄せパンダ役として流行のアイドルをプラスし、新ラブベリーはモデル50人強体制でスタートすることとなりました。
◆包括継承
こうして、イキナリ休刊が決まり、とにかく少しでも早く新しい雑誌のお仕事を決めたい元ピチモたちと、ピチモ経験者が欲しい復刊ラブベリーとの思惑の合致。
あっという間に、休刊時の現役ピチモ17人が、新ラブベリーと契約するに至りました。
となれば、特に有力なピチモは、売約済みの売り切れ状態。もはやニコラが入り込む余地はありません。
ピチモのうちで最もニコラ向きとされる杉本愛莉鈴ちゃん。中学生モデル歴代最高身長の吉村花音ちゃん。そして、モデル適性抜群のTGC経験者古川優奈ちゃん。
こういった目ぼしいところが、みんなごっそりラブベリーに行ってしまったので、あえてニコラも手を出さなかったといったところではないでしょうか。
ということで、以上2点が、ニコラがピチモ出身者を引き受けなかった大きな理由と考えられます。
◆まとめ
ハナチューから引き受け、ラブベリーからも引き受けたものの、なぜかピチレからだけは引き受けを拒絶する。
ライバル誌だからとか、競合するからとか、そう問題ではありません。現に、同じ中学生雑誌として、先に休刊した2誌から引き受けている以上、ピチレだけから引き受けない理由はありません。
ではなぜ?という疑問について、以上が三月の転校生なりに出した答えとなります。