三月の転校生

中学生雑誌nicolaに関する日記

ピチレモン創刊30周年のウソ

創刊30周年を疑う

f:id:GYOPI:20141103015040j:plain:rightピチレモンは、2015年に創刊30周年を迎えます」。今年の春以来、毎月のように本誌にこう書かれているため、ピチ読にとって、「来年で30周年」は、すっかりおなじみになっていることと思います。

実際、2015年のピチレは、その1年間を「30周年記念」「メモリアルイヤー」として、3大オーディション企画(通常オーデ、ご当地オーデ、ピチ歌オーデ)をはじめ、大々的なイベントを予定しているように、すでに今から、盛り上がりを見せているところです。

でもここで、思い切って根本的な点を疑ってみます。ホントに2015年は、ピチレの創刊30周年なのでしょうか。さすがに、編集部がウソをつくはずがないという思い込みから、ピチ読の誰もが疑問を挟まないため、事実関係が検証されないまま、「来年で30周年」が受け入れられている現状に、ピチレファンサイトとして、今日はあえて挑戦してみます。

「30周年」は真っ赤なウソ

30周年はホントかウソか。事実関係の検証と言っても、その実、やり方はいたってカンタンです。ピチレの「創刊年」さえ分かれば、あとは自動的に来年が何周年なのか、誰でも常識で判別できます。

では、ピチレの創刊は何年か。これはもう、うちの「ピチレモンWiki」でも、「三月の転校生」でも、「ウィキペディア」でも、さらには、過去のピチレ本誌、たとえば2005年5月号でも、2010年2月号でも、とにかく、そういったいたるところに、必ず「1986年創刊」と、ハッキリと書かれています。

となると、今年が創刊28周年。そして、問題の来年2015年は、創刊29周年に当たります。なんと、編集部の言う30年には、1年ほど足らないのです。ということで、「2015年で創刊30周年」は完全なウソということになります。以上、証明終わり。

より深く追及

と、あっけなく、ここに編集部のウソが暴かれてしまったわけですが、さすがにこれで終わりでは、面白くありません。今日の冒頭、編集部に「挑戦」と銘打った手前、いい機会ですので、より深く検証を進めてみます。

具体的には、言葉の定義としての「周年」と「年目」の違いから初めて、なぜ編集部はウソをつくのか、つかなくてはならなかったのか。さらには、今後、30周年の訂正・撤回の可能性から、最後はピチレ休刊疑惑にいたるまで、ピチレの"闇"について、深く踏み込んで考察してみます。

「周年」と「年目」の違い

まずは、「周年」と「年目」の違いについて。周年は、その漢字の通り「1周ぐるっと周って、1年後に再びスタート地点に戻ること」です。つまり、1986年の4月に創刊した場合、そこから、マル1年たった1987年の4月をもって、「創刊1周年」となるわけです。

一方、年目。これは、「スタートしたその瞬間が1年目」となります。つまり、1986年の4月に創刊した場合、創刊したその日から「創刊1年目」が始まり、翌年1987年の3月31日まで続きます。で、1987年の4月1日をもって、今度は「創刊2年目」が始まるわけです。

ピチモ歴で例えると

以上の説明を、より理解しやすくするため、具体的なピチモ歴で表してみます。たとえば、鶴嶋乃愛ちゃん。乃愛ちゃんは、2013年オーデ出身であり、ピチモになったのが、その年の7月号から。

ということで、「周年」でいうと、今年2014年の7月号が、まさにピチモになって1周年。一方、「年目」でいうと、2013年7月号のピチモになった瞬間から、今年2014年の6月号までが「1年目」で、いま現在の乃愛ちゃんは、ピチモ歴「2年目」に突入となります。

ピチレの「年目&周年」対照表

1986年 1年目 0周年
1987年 2年目 1周年
1988年 3年目 2周年
1989年 4年目 3周年
~~~(中略)~~~~
2012年 27年目 26周年
2013年 28年目 27周年
2014年 29年目 28周年
2015年 30年目 29周年
2016年 31年目 30周年


対照表解説

ここまでの説明を、年表形式で表してみました。こうしてみると、まさに一目瞭然。2014年は、創刊29年目にして、周年でいうと、創刊28周年に当たるということが、いとも簡単に理解出来ると思います。

同様に、2015年は、創刊から30年目にして、周年でいうと、創刊29周年。ということで、そもそもピチレは、1986年に創刊したのだから、創刊30周年は、だれが見ても、どう考えても、2016年でなくては、計算が合わないわけです。

編集部の誤り

f:id:GYOPI:20110917112409j:plain:right1986年の4月発売、ピチレの創刊号がコレ。左上に「5月創刊号」と入っています。

で、編集部の間違いは、イキナリ、創刊したこの1986年を「1周年」と数えてしまっていること。ようするに、創刊したその日が1周年。その日から1周年。って、そんなバカな話はありません。繰り返しますが、1周年は1年後。創刊から1年間、がんばって続いた証であり、その記念日なのです。

ということで、1987年が1周年。1988年が2周年。上の年表のように、これをずっと数えていくと、2014年が28周年、2015年が29周年、そして2016年が30周年と分かるわけです。

ニコラの場合

ちなみに、ライバル誌『ニコラ』の場合。ニコラの創刊は、1997年の6月です。で、そこから、10年後の2007年が創刊10周年。そして、15年後の2012年が創刊15周年ということで、それぞれ7月号に「創刊スペシャル企画号」となっています。

同様に、1986年創刊のピチレは、10年後に10周年、20年後に20周年、30年後に30周年となるのは常識。「創刊30周年」といったら、1986に30をプラスするので、となると、絶対に2015年ではなく、2016年でなくては、おかしいのです。

2015年は「30"年目"」

ここまで読んで来た人は、なぜ編集部が2015年を「30周年」と言い出したのか、見えてきたと思います。そうです、2015年は、「30周年」でなはく「30年目」に当たるのです。より厳密にいうと、2015年の5月号から、30年目に突入となります。

しかし、「30周年」となるのは、あくまで2016年の5月号。編集部が、「30周年」をアピールしている2015年から、まだまだ1年も先の話。2014年の今から数えると、2年後となります。

では、編集部は、この事実を単純に間違えたのでしょうか。編集スタッフの全員が、いいオトナなのに、揃って誰ひとり「周年」と「年目」の区別すら、知らないのでしょうか。もちろん、そんなことはありません。ここに、ある種の"闇"が見えてきます。

意図的な操作

とにかく、一時的にでも10万部を切ったピチレにとって、なにより部数回復が至上命題。そこで、「話題性」に頼るわけです。具体的には、「30周年」と大々的にアピールすることで、各種メディアにも取り上げられ、一般注目度は格段にアップ。それを、なんとか部数回復につなげようという作戦です。

でも、2016年になれば、それこそ正々堂々、ウソをつかずに30周年をアピールできるのに、なぜ、たった1年、さばを読んでしまったのか。なぜ、あせるのか。ここから、以下に詳しく触れますが、一刻も早く部数を回復したいという編集部の現状、それほどまでに厳しいピチレの状況が見えてきます。

こうして、「周年」と「年目」を意図的に混同させ、「30年目」なのに、それをあたかも「30周年」であるかのように言いくるめる。まさに、こそくな印象操作。とにかく、編集部がウソをついていることに、変りはありません。

休刊が近い?

さらに1歩進めて、考えます。ここまで編集部があせる必要性は、いったいなんでしょうか。あと1年待てば、自動的に30周年になるというのに、なぜウソをついてまで急ぐのか。すると、もしかして「休刊が近いのかも?」という結論が出てきます。

このままでは、あと1年持たない。そこで、30周年を1年だけ前倒しして、猛アピール。一発逆転を狙い、部数回復につなげる。で、2015年、意図した通り、部数が回復すれば続刊。もし、回復しなかったら…休刊!?

そう考えると、休刊に向けた兆候が、2014年になって以来、実は、そこここに、ちょこちょこ顔を出していることに気付くと思います。

休刊の兆候

まずは、定期購読の受け付けが終わったこと。送料編集部負担の年間定期購読が、今年になって終わりました。もし休刊したら、先払いされた代金を払い戻さなくてはならないため、休刊が近い雑誌の定期購読がなくなるのは、よくある話。まさに、1つの兆候です。

兆候2つめ。オーディションの合格者の事務所の比率です。今年のオーデでは、4人中3人が、すでに事務所に所属する芸能活動経験者。一般は、黒川心ちゃんのみということで、「一般応募の読者に厳しい」「事務所組が有利」と散々な評価だったわけですが、そこに注目します。

つまり、一般読者を専属モデルとして採用した場合、少なくともピチレには、その子を一人前に育てる義務が出てきます。実際、一般からの合格者にとって、最初の数年は「ピチレが唯一のお仕事」といったケースも多いわけです。にも関わらず、オーデ合格後、あっという間に休刊となり、そのまま放り出すのでは、無責任この上ありません。

一方、芸能活動経験者で、お仕事経験も豊富なタレントさんなら、ピチレは「数あるお仕事の1つ」にすぎません。佐々木莉佳子ちゃんのように、"本籍ハロプロ"なら、たとえピチレのお仕事がなくなっても、痛くもなんともないわけです。

ということで、休刊することで起こる、新人モデルへの被害を最小限に抑えるため、今年のオーデは、一般読者からの批判を覚悟で、あえて事務所所属者を大挙合格させた、と見ることもできます。

撤回・訂正の可能性

こうして、30周年は間違っていることが明らかな現状、今後、撤回や訂正はあるでしょうか。また、2016年に改めて30周年の仕切り直しが行われる可能性はあるでしょうか。

しかし、残念ながら、ないと言わざるを得ません。3大オーディション企画を筆頭に、各種ブランドや企業、事務所と提携の元、すでに様々な事業が動き出しており、ピチレの勝手な事情で止めることはできません。誤りを指摘する声に対しては、耳をふさいで、このまま突っ走るしかないのです。

せめて、「30周年」から「周」の文字を取って、「30年記念!」にすればいいわけですが、なかなかそう簡単に行くものではありません。ということで、三月の転校生を読んでいるピチ読だけでも、この事実は知っておくべきだと考え、今回、日記にまとめてみた次第です。

終わりに

「読者は小中学生の"コドモ"だから、どうにでもなる」「30年近くも昔の話なんて、誰も気づかない」「たった1年くらいサバを読んでも、きっとバレない」。編集部に、こういった甘い考えがなかったか。

2015年は、今日の後半部分で検証してきた「休刊疑惑」も含め、ピチレにとって、いろいろな意味で最大の試練、勝負の年となりそうです。