26期オーデ
ニコラ4月号の巻末「次号予告」にて、第26回ニコラモデルオーディションの概要が発表されました。
すでに公式インスタにて「募集の5月号前倒し」は告知されていましたが、何より驚かされたのが「プロ解禁」となったこと。
そこで今日は、ニコラオーデ史上初となる事務所所属者へのオーデ開放の意味と影響について考えます。
ルール変更
ニコラ創刊から1年たった1998年に、「読者モデルオーディション」の呼称で第1回が実施されて以降、2020年実施の第25回まで、一貫してニコラのオーデには「応募時無所属ルール」が適用されてました。
それが今年、ついに廃止され、事務所に所属している人も応募することができるようになるのです。
具体的には。オーデの募集要項から「応募時、芸能事務所に所属していないこと」の一文が削除されるわけです。
多大な影響
ただし、このルール変更については一見、読者のほとんどを占める「事務所に所属しない人」にとっては無関係のコトに思えるかもしれません。
関係があるのは「事務所に入ってる人」だけに思えるかもしれせん。
しかし、これは全くの誤りです。事務所に入っている人はもちろん、オーデ応募を考えている普通の読者、さらには応募するつもりのない読者にとっても、大きく関連してくることなのです。
事務所所属者への影響
ではどんな影響があるのか。まずは、今回のルール変更で最も恩恵を受けることになる事務所所属者についてみていきます。
去年まで、事務所に所属している人がニコモになりたいと思った場合、かなり高いハードルがありました。
大前提として「応募時に無所属」がルールですので、応募に際し、まずは事務所を辞めることになります。
辞めてまで受けない
でも、ちょっと考えてみて下さい。ニコラのオーデの応募総数は各回ともに1万超えです。
対して、合格者は5人前後。合格率は0.05%ということで、ニコモになれるのは実に2,000人に1人の割合なのです。
いくら芸能活動経験者だからとはいえ、また、いくら自信があるとはいえ、必ず合格できるとも限りません。
であるなら、あえてそんな無茶な冒険はせず、これまで通り事務所に籍を置きつつ、事務所の取って来たお仕事や、事務所に所属したまま応募できるオーデに挑戦する。ニコラはあきらめるというのが一般的だったのです。
辞めて応募
まあこの点、ホントに事務所を辞めて、果敢にもチャレンジしたのが、中村里帆さんや吉岡優奈ちゃんです。
中村さんは、ニコモになる夢があきらめられず、当時まだ所属したばかりだったライジングを辞めて応募。
優奈ちゃんも、当時所属していたバンビーナを辞めてから応募。
いずれも、ニコラのオーデに背水の陣で臨み、みごと最終合格を果たしました。
辞めずに応募OKへ
とはいえ、こういったケースが極めてまれであるのはいうまでもありません。
常識的には、合格できる保証がない以上、今いる事務所を辞めてまで応募などしないわけです。
それが今回。事務所を辞めずに、所属のままで応募が可能と言うことになると、どうなるか。
こぞって、それこそ気軽に、事務所に籍を置く程度のセミプロから、レッスン生や研究生、さらには、そこそこ芸能活動歴のあるプロのコたちまでが、一斉に参戦して来ることになるのです。
プロ解禁の結果
その結果、当たり前ですがニコラのオーデ自体のレベルはめちゃめちゃ上がります。
それはそうです。これまでの一般の素人限定オーデから、一気にプロ解禁の混合戦になるのです。
しかも、受けたい意思はあったものの「さすがに、事務所を辞めてまでは・・・」と受け控えていた子たちが、力試しで応募することだってあるのです。
秘密厳守
なによりニコラのオーデは秘密厳守。名のあるタレントさんや事務所イチオシの新人さんが例え落選したとしても、自ら公表しない限り、また残念ファイナリストとして誌面に登場を希望しない限り、落選の事実が一切オモテに出ることはありません。
受かったら受かったで儲けもの。落ちたって、黙っていれば誰にも知られることは無い。
こういった点からも、いわゆる”プロ”のコたちが、気軽に応募できる環境が整ったというわけです。
歓迎すべきこと
とにかく、プロ参戦により、オーデのレベルが上がる。
オーデのレベルが上がれば、当然に合格者のレベルも上がる。
そして、合格者のレベルが上がれば、ニコモ全体のレベルも上がる。
まさにいいことづくめ。編集部にとってはもちろん、読者にとっても歓迎すべきことといえるのではないでしょうか。
デメリットは?
とはいえ、メリットだけではありません。プロ解禁によるデメリットは何かといえば、一般応募の子が完全に端に追いやられるということです。
つまり、今年のオーデに応募しようと思っている普通の小中学生のニコ読が、今回のルール改正で最も被害を被ることになるのです。
一般応募者への影響
プロ解禁により、一般応募者に、どんな悪影響が出るのか。それがハッキリ見て取れるのが、ニコプチのオーデとseventeenのオーデ(ミスセブンティーン)です。
ご存じのように、両オーデともに事務所所属者の応募は可能となっています。
今年のニコラと同様、一般応募と事務所所属のプロが全く同じ土俵で勝負することになるわけですが、実際の合格者を見てみると一目瞭然。
合格者の内訳(2021年)
一般の合格率
去年のセブンティーンのオーデでは、ホリプロのアイドルに、エイベックスのティックトッカー。さらには森崎美月ちゃん&葛西杏也菜ちゃんのプチ卒スタダ勢。もう、合格枠の100%を事務所所属者が占めました。
他方ニコプチはといえば、さすがに100%とまではいきませんが、それでも合格者8人中、最年少の小3合格の末永ひなたちゃんと葉山若菜ちゃんの2人だけが一般応募となっています。
一般応募者の受難
ということでこの通り。一般のコがプロと同じ条件で勝負した場合、よほどの原石でもない限り、太刀打ちできないのです。
すでにずっと前からプロ解禁オーデをやっている2誌の例を見る限り、一般応募は受かっても各回1人か2人まで。
要はプロが受かる分、一般応募のコの席が減るということなのです。
プロ解禁は脅威
もちろん、こういった傾向がニコラのオーデにも当てはまるのかどうかは、実際の結果をみてからでないと分かりません。
また、即戦力であるプロの合格は、中2&中3に集中することで、それほど大勢には影響しないという意見もあるようです。
それでも、事務所所属者へのオーデ開放という重大なルール変更が一般応募のコたちにとって脅威となることは間違いなさそうです。
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