プロ解禁
次号予告ページに「事務所に所属している人も応募OK」とある通り、今年のオーデは、ニコラ史上初めて事務所組解禁となります。
ということは、現役のアイドルや他誌モデル経験者といった人たちも、事務所を辞めることなく応募できるようになるのです。
そこで今日は、この応募ルール大転換の裏にはどんな事情があったのか。プロ解禁の理由について考えます。
オモテの理由
プロ解禁といっても、別にこれまで通り一般応募が禁止されるわけではありません。
なものでオモテ向き、今回のルール変更につきニコラ創刊25周年と関連付けて、「応募の間口を広げ、より多くの候補者の中からニコモを選ぶため」と説明されます。
ですが、実はその裏には、真の理由として最近のニコラにおける切実なオーデ組の苦境があったりします。
苦境とは?
苦境とは、具体的にどういう意味か。ここで、ちょっと以下に示す「表紙回数上位5人の出自一覧」見て下さい。
これは、過去5年の卒モ+新高1モの計6世代につき、年度別にそれぞれ表紙回数が多いトップ5をまとめたものです。カッコ内の数字は表紙回数を表します。
また、出自については、進級を赤枠、事務所オーデを緑枠で囲い、残りの枠ナシ(無色)がオーデ組となります。
出自一覧
進級最強
こうして見ると、最近の傾向がハッキリ確認できるのではないでしょうか。
もう、各世代の表紙回数1位は、6世代のうち4世代が赤枠。つまり、ニコプチ進級が世代トップとなっているのです。
また、より特徴的なのがここ2年。なんと、去年の高1めあここ⇒現高1のるきゆなと、2年連続して進級組の2人が、そのまま1位&2位を独占(ここはちゃんは人気&役職上で2位扱い)しているのです。
真奈ちゃんの実力
さらに言えば、2020年の高1世代についても、表紙回数こそ同率2位ではありますが、安村真奈ちゃんこそが人気面では実質1位だったりします。
真奈ちゃんといえば、イメモが3ブランド体制となって以降、ただ1人だけ「役職無し&イメモ無し」ながら、ピン表紙経験者として有名です。
要は、役職&イメモ選考時の中3終わりにおいて、当時3番手評価だったものの、けっきょく卒業直前にピン表紙をやらせてあげなければならないほど人気が急上昇(大逆転)したということです。
オーデ制度の限界
そんな真奈ちゃんも含めると、直近6世代中、5世代でプチ進級によりトップモデルの座が奪われたといえるのです。
それも、各年2人限定の上、中2の夏前デビューという最も遅い時期に入って来たコたちに。
ということで、さすがにここまで来ると、初回以来一貫して事務所組を排除し、一般応募のみで実施して来たオーデ制度の根幹を揺るがす問題として認識されるようになったわけです。
実は前から
とはいえ、この「進級優位&オーデ組低迷」といった傾向は、最近に限ったことではありません。
もちろん、ここ数年のプチ躍進により、特に目立って来てはいますが、実はかなり前から一部のニコ読の間でも言われ続けていました。
具体的には、ニコラ卒業生の芸能界での活躍状況についてです。
オーデ出身の大物
一般的に、メディアでは「ニコラモデル出身」として一括りにされることがほとんどですが、それぞれの出自に着目すると、より傾向がはっきり見て取れます。
ニコラ史上ナンバーワンの大物とされる新垣結衣さん(4期)はじめ、川口春奈さん(11期)、能年玲奈さん(10期)、池田エライザさん(13期)、藤田ニコルさん(13期)といったところは、いずれも2000年代に実施されたオーデ出身です。
非オーデの大物
一方、これが2010年代に入るとどうなるか。
もう、清原果耶さん&永野芽郁さんのツートップはじめ、飯豊まりえさん、山本舞香さんといった女優系に、現時点では”大物候補”にとどまる林芽亜里ちゃんを含めたところは、いずれもがプチ出身か事務所オーデなのです。
まさに、2010年を境に、オーデ組(一般)が凋落し、それと反比例するように、進級や事務所オーデ(プロ)が圧倒的な活躍を見せるようになったのです。
禁断の果実
そんなわけで、過去10年ちょっと。あまりにオーデ出身の生え抜きから大物が出現しないことに、しびれを切らした編集部が、いよいよ禁断の果実(プロ解放)に手を出したというのも、納得できないものではありません。
そもそも、セブンティーンのオーデも、ニコ☆プチのオーデも、とっくの昔に、それこそ初回からずっとずっと事務所所属者にも応募を開放しているのですから。
変革の行方
ということで、編集部としても今年が創刊25周年なのを契機に、さすがにいつまでも一般応募に限定した”ぬるいオーデ”をしていられないということ。
応募者に、モデル経験者や芸能活動経験者、現に事務所に所属する人を混ぜることで、オーデ自体のレベルアップを図って来たのです。
さてさて、一般応募の女のコの中から原石を発掘し、新垣さんや川口さんのような女優を送り出すというニコラオーデの古き良き伝統を捨てた大変革がどう出るか。今後のオーデ出身者の活躍が注目されます。