◆部数発表
先週、日本雑誌協会のサイトで、各雑誌について2021年4月~6月期の部数が発表されました。
注目のニコラは、1号当り135,187部。とまあ、パッと数字だけ出されもピンと来ないと思いますので、一言で言えば過去最低。
今日は、いまのニコラがどれくらい危機的状況にあるのか、グラフを使って確認します。
◆過去最低の意味
グラフで部数の推移を見ていく前に、ちょっと「過去最低」の表現について。
単に数字上でいえば、創刊号の部数が1番少ないのは当然だし、さらにそこから数年、じょじょに部数を増やしていく過程も同様です。
そういった創刊から間もない時代を除き、ある程度ニコラが軌道に乗って来た2000年以降で最低という意味です。
◆グラフの見方
ということで、以下本題。さっそく部数の推移を見ていきます。
次に示すグラフは、2012年から2021年まで、過去10年間における、ニコラの部数をまとめたものです。
公表は「1月~3月」「4月~6月」といったように3カ月単位ですので、1年につき4度。
グラフ上にある赤い丸印は、1番左の「2012年1~3月」から始まり、1番右が今回分「2021年4~6月」までとなります。
◆nicola部数推移
◆危機的状況
一目瞭然。もう、言葉で説明するまでもなく、いまのニコラが極めて厳しい状況にあることが分かると思います。
一応、順を追って解説すると、2012年から2014年までは、22万部前後を行ったり来たり。グラフはほぼ平行線となっています。
ところが、2015年に入ると一気に下降に転じます。1~3月期にマイナス1万、4~6月期にはさらにマイナス1万と、わずか半年で2万も減らしてしまいました。
◆安定期
とはいえ、なんとかそこで下げ止まり。これ以上減らすことは無く、2015年7~9月期以降は、2020年1月~3月期まで、実に5年近くもの長期にわたって20万前後を安定して維持することになります。
で、問題はそこからです。2021年4~6月期に、グラフからもハッキリ分かる大幅減を記録。3カ月で2万弱落とし、あっという間に18万部を割ってしまいました。
◆過去最大のマイナス
さらに、それだけでは終わりません。2021年に入ると、過去最大となる部数減が待っていました。
2021年1月~3月期は、マイナス3万弱ということで、一気に14万になってしまったのです。
そして今回。最新分の4月~6月期分でも回復することなく、マイナス5千。これでいよいよ13万台というわけです。
◆推移グラフ(解説入り)
◆最大の問題
以上みてきた過去10年の部数推移について、グラフ中に解説を書き込むと、こんな感じです。
これまでのケースでいうと、たとえ部数が落ちても、ある程度のところで下げ止まって安定期(緑色の矢印)がしばらく続くものでした。
ところが今回(青色の矢印)の場合、2020年4月~6月期に下降傾向に入ったものの、そこから1年3カ月たつというのに、いまだ下げ止まってグラフが平行になるそぶりが見られません。
これこそが最大の問題点であり、今日の冒頭に書いた危機的状況というわけです。
◆編集部も必死
ここ最近、ニコモのインスタに変化があったことに気づいた人も多いのではないでしょうか。
ニコラの発売日には、基本すべてのニコモが表紙画像とともに「今日発売です」「買ってください」と投稿するようになりました。
そして、今回はさらなる変化が。9月号の告知インスタでは、セブンイレブンやamazonでの購入にも言及する念の入れようです。
◆厳しい状況
もちろんこれは、10月号をもって紙での発行が終了となるセブンティーンの例を持ち出すまでもなく、ニコラも厳しい状況にあることの裏返し。
そこで、ニコラが休刊にならないためにも、これまで友達から借りて読んでいたという人や、図書館で読んでたという人は、ぜひ自分で買って読んでみて下さい。
また、凛美ちゃんがインスタで書いているように、ニコ読でない周りの友達にもちょっとニコラをすすめてみて下さい。
◆部数回復へ向けて
こうした、わたしたちニコ読一人一人の地道な努力こそが、ニコラを休刊の危機から救うことになるのです。
ということで、次の部数公表となる7月~9月期分の結果では、少しでも数字が回復していればと思います。