最新部数
8月9日、日本雑誌協会のサイトにて、同協会に加盟する263誌の最新部数が公表されました。
今回公表されたのは、2023年4月1日から6月30日に発売された雑誌1号あたりの平均部数。
以下、ニコラとニコプチの最新部数について、過去10年の推移も含め、見ていきます。
グラフ&データの見方
以下のグラフは、ニコラとニコプチの部数につき、2014年から2023まで過去10年分の推移を、1-3月、4-6月、7-9月、10-12月の4半期ごとにまとめたものです。
その下のデータ表は、グラフの元となる各期ごとの具体的な部数で、上段がニコラ、下段がニコプチとなります。
なお、データはすべて日本雑誌協会発表のものを使用しています。
ニコラ&プチの部数推移
両者ともに微減
この通り、ニコラの最新部数は前期比2,500減となる80,570部。
一方のニコプチは、450減ということでマイナス幅こそ少ないものの、7万の大台を割り込み、69,550部となっています。
で、結果どうなったか。なんと、ついにニコラとニコプチとの部数の差が、11,020にまで縮まったのです。
10万差⇒1万差
実は、両誌の部数がここまで接近したのは、ニコプチ創刊以来、史上初のことだったりします。
この点、上のグラフからも明らかですが、創刊時からコロナ前となる2020年あたりまで、両誌の間には常に10万前後の差があったわけです。
ところが、これがコロナの期間を経て一変します。
プチが10万⇒7万とマイナス3万で踏みとどまったのに対し、ニコラの方は19万⇒8.5万と激減。なんと、半分以下に減ってしまったのです。
コロナ前⇒コロナ後
ニコラ激減の理由
その理由としてよく指摘されるのが、誰が実際にお金を出して雑誌を買っているかの違いです。
ニコラの場合、多くは読者本人が買っているので、コロナ期間中の行動制限により、自由に出歩けなかったことが大きく影響した。
一方、ニコプチについては基本的に親が買ってきてくれるため、たとえコロナ期間中にあっても、ニコラほど部数が落ちることは無かったのです。
習慣の喪失
なお、両誌に共通するのがいったん毎月買うという習慣がなくなった読者は二度と戻ってこないといった点ではないでしょうか。
グラフからも、2022年以降が右肩下がりの平行線となっているように、コロナが明けても、一向に部数が回復していないことが分かります。
新体制に期待
ということで、そんな現状を何とか打破すべく、創刊26年の歴史にあって初となる生え抜きの副編集長出身でない新たな編集長を迎えたニコラ。
ライバル誌としては、2021年にセブンティーンが月刊での発行を、2023年にはポップティーンが紙での発行自体を止めたように、どの雑誌も極めて厳しい状況にあるといえ、ニコラにとってもまさにこれから数年が勝負となりそうです。