三月の転校生

中学生雑誌nicolaに関する日記

TNMとは何だったのか

編集部の暴走?

f:id:GYOPI:20190207011736p:plain:rightニコラ3月号では、TNMステージ4の審査員評価が掲載され、読者投票の受け付けもスタートしました。

しかし今回、とても見逃すことのできないルール変更が、なんと同時に2つも行われています。

今日は、TNMの趣旨すら変えてしまいかねない、最悪の後出しルールと、その意味するところを検証しつつ、ちょっと気が早いですがTNMとは何だったのか、根本的なところまで踏み込んで考えます。


1)ステージ数が増加

そもそもTNMは、2018年12月号から、2019年5月号までの集中連載。各月1つの課題が与えられ、全6ステージによって争われるというものでした。

ところが今月号を見てビックリ。なんと、「ステージ4」とは名ばかり。実際は、ステージ4、ステージ5、ステージ6と、一挙に3回戦を同時に実施する仕組みになっているのです。

このことは、投票用紙の記入欄を見れば明白。いつもの3倍の広さで3回戦分、全部で9人の名前を書く仕様になっていることが確認できます。

ラストステージは公開審査

なお、さらなるルール変更も。本来は、5月号誌上で実施されるはずだった最終ステージが、3月28日のイベント「ニコラ東京開放日2019」にて、公開審査の形で行われ、その場で投票、即開票されることとなりました。

というわけで、誌面5ステージ+今回の増加分2ステージ+最終公開審査で、合計8ステージ。当初発表された「全6回戦ルール」から、2増となる全8回戦ルールに変貌してしまっています。

ムリヤリ増やした理由

こうして、いつの間にか読者の知らないところでステージ数が増加しているわけですが、なぜ後出しルールで、取って付けたように増やしたのでしょうか。

それは、読者からの批判も覚悟のうえで、TNMを最後まで盛り上げるためとしか考えられません。

具体的には、現時点で1万ポイントのリードがある青井乃乃ちゃんの独走を止めつつ、公開で行う最終ステージ直前まで、「優勝の行方が全く読めない」「誰にでも勝利のチャンスがある」という形に、こだわったわけです。

2)恣意的なボーナス

ただし、増やしたのはステージだけではありません。今回の後出しルールで、決して容認できないのは、ボーナスポイントを、主催者である編集部自らが選んだコに与えてしまったことです。

この点、過去のボーナスポイントも、その読者票に占める比率からいって問題が無いわけではありませんが、それでも一応は、編集部の自由選考ではなく、あくまでも”一定の成果”によって与えられています。

たとえば、ステージ2では「優勝したチーム」に加算。ステージ3では、「インスタ投稿数」に応じて加算といった具合。一応は、それぞれハッキリと誰の目にも見える基準に従っているわけで、ここに「今回は○○ちゃんに加算しよう」「○○ちゃんを勝たせよう」といった編集部の”選り好み”が入る余地はありません。

禁じ手

ただし今回は、これまでのボーナスとは全く違います。なんと、審査員評価で「A評価」を獲得したコに対し、イキナリ5000ポイントが加算されるのです。

すでに、審査員評価の押しつけ・誘導の問題点については、「TNMの疑問」で書いた通りですので、改めて今回は触れません。

ただ、確実に言えることは、たとえ編集部に、どんなに強く押しつけ・誘導の意図があったとしても、少なくとも私たち読者は、それを拒否することができたのです。

「今回のA評価は○○ちゃんです」「私たちプロが選んだんだから間違いない」「○○ちゃんこそ、1位にふさわしい」「読者も、A評価のコに投票するように」

編集部に、いくらそう言われても、「いや、私は絶対◇◇ちゃんに投票する!」。自分の頭で考える、自分の目で審査する、こうした強い意志さえあれば、編集部の評価に誘導されることはなかったのです。

マッチポンプ

にもかかわらず、今回は編集部が選んだコに対し、自動的・強制的に5000ポイントが入ってしまうことで、そうした抵抗の場すら失われてしまいました。

まさにお手盛り。編集部が勝手に自分で選んで、勝手に自分でボーナス加算する。しかも5000ポイントも。

だいたい、5000ポイントとはどれほどの重みがあるのでしょうか。TNMの読者投票は1人1票制で、1位欄に名前を記入すると10ポイント、2位で5ポイント、3位が3ポイントです。

つまり、5000ポイントのボーナスとは、500人もの読者から1位として投票されたことを意味するのです。それほど重みがあるのです。

ちなみに、これまでのTNMの投票総数は、各回約2000人。その1/4もの人から、1位として記名されるなんてことは、現実的にありえない状況ですので、いかにボーナスの比重が異常が分かります。

3万ポイントのバラマキ

とにかく、ステージ数を増やしただけでなく、そのボーナスポイントの加算対象さえも、あからさまに編集部が自分の手で弄ってきました。

今回、実質3つのステージの同時実施ですので、A評価による5000ポイント加算者も各2人ずつ、計6人誕生しています。ボーナスポイントも、一挙3万のバラマキ。

しかも、よく出来ていることに、なぜかボーナスを獲得した6人は、みんなバラバラで、かつ、そこに乃乃ちゃんはじめ現状2位の藤本林花美愛ちゃん、同3位の黒坂莉那ちゃんの3人は、いずれも入っていません。

この事実だけで、なんとしても乃乃ちゃんの独走を止める。ついでに、リリちゃん&莉那ちゃんら、上位陣のポイントの伸びを抑えるという狙いが透けて見えてきます。

もっといえば、すでに書いた通り、最終ステージとなる開放日公開審査まで、誰が勝つかわからない状態にしておきたいという編集部の意図がミエミエです。

TNMとは何だったのか

読者を誘導することになりかねない、というか、事実なってしまっている「編集部による事前の評価付け」は、百歩譲って許容するとしても、今回の「A評価=5000pのお手盛り加算」だけは、絶対にNGです。

もともと失われかっていたTNMへの信頼が、今回の突然のステージ増と、お手盛り加算という最悪の後出しルールにより、完全に失われてしまいました。

TNMの開催に先立ち、しきりに編集部がアピールしていた「次世代エースを読者が選ぶ」「読者みんなで選んだ勝者」といった企画趣旨は、いったいどこへ行ったのか。

いっぱいインスタ投稿したから1万ポイント。キャーキャー騒いで場を盛り上げたから5000ポイント。変顔すごいから5000ポイント。お料理うまいコ5000ポイント。

読者からの人気でも、モデルとしての実力でも、何でもない。ましてや、わずか1%の読者による投票で「次世代のエースが決まる」なんて、とんでもない誤解。もはやTNMは単なるゲームに成り下がってしまいました。

壮大なる茶番

結果を都合の良い方向に導こうとする編集部と、それにまんまと流される1%の読者さん。そして、当初こそ泣いちゃうコ続出で悲壮感すら漂わせてたものの、ある時期からゲームと割り切ったのか、目に見えて気が抜けてきた22人の参加ニコモたち。

TNMが終わった瞬間、私たち99%の読者は、これら3者による壮大な茶番を半年にわたり見せられていたと、改めて気づかされることになるのかもしれません。