三月の転校生

中学生雑誌nicolaに関する日記

まりりん特集 7つの誤り

まりりんシンデレラ特集

f:id:GYOPI:20141214012847p:plain:rightピチレモン1月号の66&67ページに掲載された「まりりんのシンデレラストーリー」は、今年のオーディションに合格し、新ピチモとして加入した杉本愛莉鈴ちゃんの特集です。

愛莉鈴ちゃんが、オーデ応募を思い立ち、2次&3次審査を勝ち進み、見事合格するまでの過程を追った、実録ストーリーとなっています。

7つの間違い

この特集については、リード文に「わたしのヒミツ教えます」とあるのはもちろん、全てのコマが、愛莉鈴ちゃんのセリフ(語り)という形を取っていることから、読者は当然、「ホントのことである」という前提に立って読みます。

しかし、ちょっと愛莉鈴ちゃんについて知っている人なら、すぐに見破れる通り、全く「リアル」なんてものではありません。この、たった見開き2ページの記事中に、なんと7つもの間違いが隠されでいます。まさに、架空の物語。フィクションといった方が、いいかもしれません。

すーちゃん移籍の裏話つき

では、いったいどんな点が間違いなのか。どこらへんがフィクションであるのか。以下、個別に間違いを指摘しつつ、同時に、それぞれの正しい事実を示し、訂正していきます。

その際、各種の間違いポイントにつき、「○○コマ目」と指摘しますので、手元に、今月号の特集ページを開き、本文の該当箇所を確認しながら、読み進めると、より分かりやすいと思います。

なお、話の流れで、長崎すみれちゃんが、ラブベリーからピチレに移籍が決まった背景というか、"ウラ話"にも触れてありますので、すーちゃん推しの方も、ぜひ読んでみてください。

間違い1:小5のときに

5コマ目。「小5の時に雑誌のモデルを経験」とあります。ここでいう雑誌とは、もちろん「ニコプチ」のこと。では、愛莉鈴ちゃんのニコプチデビューは、ホントに小5だったのか。

すると、「読者モデル」として、実は小4のとき、すでにニコプチに登場しています。具体的には、ニコプチ2010年12月号が初登場。つまり、小4の秋に、すでに「雑誌のモデル」は経験済みということで、この5コマ目は、正確にいうと間違いとなります。

なお、ニコプチの専属モデルとなるのが小5から。でも、この5コマ目の部分は「小5のときに経験」となっているので、普通に解釈すると「小5限定で、モデル体験を数回やっただけ」と取られてしまいます。むしろ、「小5から」とした方がいんですが、この辺は次の「間違い2」に絡んできます。

間違い2:中学になってやめていた

同じく5コマ目は、もはや一言「嘘つけ~!」とツッコミが入るところ。さすがに、これはないです、編集部。というか、担当ライターさん。

なにしろ、「中学になってやめていた」。ということは、小学を卒業と同時に、モデル活動は一切を休止という意味です。

でも、愛莉鈴ちゃんがニコプチを卒業したのが、中2の6月号というのは周知の事実。そもそも、愛莉鈴ちゃんは、ニコプチの傍流でも、下っ端でもなく、正真正銘、同期トップでした。それは、今年6月号の卒業特集における集合写真の立ち位置がセンター、かつ、名前の表記も1番最初だったことからも明らかです。

そんなわけで、小5の専属デビューから中2の春まで、誰が何と言おうと、愛莉鈴ちゃんは全部の号に専属モデルとして登場していたわけで、モデル活動をしていた事実は疑うべくもありません。

ということで、この点に関しては、もはや単純なミスというより、編集サイドによる意図的な情報操作であることが濃厚。明らかに、愛莉鈴ちゃんを"新人扱い"し、「昔ちょこっと読者モデルをかじったことのあるシロウト」=「普通の女の子」と位置づける作戦といえます。

間違い3:小学時のモデル経験をアピ

7コマ目は、ピチモオーディションでの面接に関して「小学のときのモデル経験をアピールした」。上記2つと関連しますが、ここでも「小学」に、こだわります。もちろん、架空の前提として「モデル活動は中学になってやめていた」わけですので、その設定上、中学でのモデル経験をアピールすることはできないという理屈。

でも、実際の愛莉鈴ちゃんはどうだったか。中1&中2と2年連続、ニコプチモデルとして、同誌最大のロケ「ハワイ水着特集」に参加しています。また、中1の夏から始まった長期連載「まりりん刑事の着まわしストーリー」でも主役を務めているように、アピールするなら、絶対に中学時代のモデル経験です。ということで、面接にて、あえて小学の経験をアピールする必然性は全くないのです。

間違い4:編集部からの直電

事務所に所属しているタレントさんが、ピチモオーディションに応募する場合、事務所を通して応募することが一般的です。すると、合否の結果は、事務所のスタッフさん、もしくは担当マネージャーさんから、知らされることになります。

実際、第14回オーデ合格の田中彩友美ちゃんや、第18回オーデ合格の「れぇら&くぅ」コンビなどは、その後の雑誌のインタビューや自身のブログにて、「マネージャーさんから知らされた」と語っています。

ということで、ニコプチ卒業後、ニコラ行きが決まらない一方、本人のモデル志望と、さくら学院としての実績含め、今回のオーデ応募は所属事務所が主導したのは明白(岡田結実ちゃんの応募もマネージャーさん提案による完全な事務所主導)。となると、愛莉鈴ちゃんの合格電話も、アミューズ経由で知らされた可能性が高いといえます。

間違い5:モデルとして全然できてない

67ページの上段では、「自分がモデルとして、ぜんぜんできてない」と実感する愛莉鈴ちゃん。先輩モデルたちからは、「あ、新ピチモのコ?」と見下されています。

でも、ホントにそうでしょうか? ニコプチモデルを4年間つとめ、表紙も複数経験したトップモデルです。愛莉鈴ちゃん加入時の、旧ピチレ編集部時代の「裏ピチ」でも、「まりりんは新ピチモだけど、実はモデル歴は長い!」と評されているように、愛莉鈴ちゃんの実績は、誰もが認めるところ。

そうすると、この「できてない」というのは、本人の謙遜を加味しても、不当に愛莉鈴ちゃんのキャリアを貶めているといえます。もっといえば、ニコプチをバカにいているとも見られてしまいます。ニコプチの編集部や読者にしてみれば、「うちの元トップモデルが、『全然できてない』だって!?」。果たしてニコプチ関係者は、これを読んで、どんな気持ちになるでしょうか。大変失礼です。

間違い6:場違いかもとあせる

67ページ上段、「自分はピチレで場違いなのでは」とあせる愛莉鈴ちゃん。そもそも、ニコプチで4年間やってきた元エースが、ピチレに入って、場違いなわけがありません。それこそ、ピチモ歴1年や2年の一般応募モデルと比べても、明らかに実績&実力は愛莉鈴ちゃんのほうが上。

なにより、愛莉鈴ちゃんは、ピチモになってたった3ヶ月で本誌の登場数が1位になり、たった5ヵ月で次世代エース連載が始まり、たった半年で初表紙になりました。まさに、ピチモとしては、超エリートコースを歩んでいるわけで、場違いなんてとんでもないといえます。

間違い7:憧れのすーちゃん

67ページ中段では、「あこがれのすーちゃん」から、褒められ、よろこぶ愛莉鈴ちゃん。でも、この2人の間に、これほどまでモデルとしての実力の差があるのでしょうか? 検証してみます。

すると、すみれちゃんのモデル歴のスタートは、ラブベリー専属モデルです。それが、突然の同誌の休刊により、急遽、ピチレに移籍が決まったわけですが、そもそもこの移籍劇は、未来穂香ちゃんの獲得競争の余波によるものです。

つまり、ラブベリー休刊により、「エースほののん」の争奪戦が繰り広げられ、結果として、穂香ちゃんをピチレが勝ち取ります。で、その際の交換条件というのが、抱き合わせ販売というわけではありませんが、「ほののんと一緒に、同事務所の後輩ラブベリーモデル3人もピチレで引き受けること」だったわけです。(⇒参考:ラブベリー休刊ドキュメント)

そんな経緯もあって、ピチモ加入時のすみれちゃんは、今月号94ページの「HISTORYグラフ」の1番目に"悪い"とある通り、ほとんど編集部から推されることもありませんでした。しかし、本人の努力と、もともとのモデル適性により、やがて読者人気が急上昇。その後、表紙に100質、さらには「SNRS」とトップまで上り詰めることになるわけですが、とにかく2011年のこの時点で、すーちゃんの躍進を、誰が予想したでしょう。

と、ちょっと話が脱線しましたが、ようするに、愛莉鈴ちゃんのモデル活動のスタートは、小4、つまりは2010年の秋。で、すみれちゃんのスタートは上記のように2011年の春。ということで、半年以上も、愛莉鈴ちゃんの方がモデル歴が長いわけです。

しかも、すみれちゃんが、「休刊→移籍→新天地で干され」と、くすぶっている間に、愛莉鈴ちゃんは、ニコプチでハワイロケに行くなど、大活躍。もちろん、ピチレにおける「後期すーちゃん」を見て憧れるというのは、十分に納得できますがには、ピチモオーデ合格時のプロフィールには「優希美青ちゃんが目標」と語っていたりで、いろいろ総合すると若干、疑問も残るところです。

一貫するのは"新人扱い"

以上をまとめると、ようするに編集部は愛莉鈴ちゃんを「新人扱い」したいわけです。小学のころ、ちょこっとだけ読者モデルをやった経験はあるものの、その後はずーっと一般人。で、ふと思い立って、中学になってからピチモオーディションをうけました、というストーリー。

その狙いは、これからオーディションを目指す読者に対し、「フツーのコが合格できるんだ」と印象付け、より気軽にオーデに応募してもらうため。ですが、上で書いたように、このストーリーは、愛莉鈴ちゃんの実績&知名度から、確実に無理があります。

では、どうすればよかったか。当然、この役割は、今年のオーディション合格者で、ただ1人の一般応募、正真正銘シンデレラストーリーとなる黒川心ちゃんだったわけです。このシンデレラ特集の最大の間違いは「人選」ということで、オチがつきました。

まとめ

とりあえず「中学になってやめていた」というのは、100%も100%、完全なウソですので、編集部は早いうちに訂正を出すべきです。

一方で、所属事務所アミューズとしても愛莉鈴ちゃん本人にしても、まさかここまで事実を捻じ曲げた、変な特集になるとは思っていなかったはず。しかも、記事中の扱いは、愛莉鈴ちゃんのモデルとしてのキャリアを不当に貶めるものであり、とくに事務所は、編集部に厳重に抗議し、訂正を求めるべきです。

ということで、ピチレモンの新しい編集体制がスタートして、まだわずか。ですが、どうも、新編集部は、つめが甘いというか、読者をなめている気がしてなりません。こんないい加減な記事や特集が続くようでは、売り上げアップは、なかなか望めないといえそうです。