三月の転校生

中学生雑誌nicolaに関する日記

どっぺる りったん。

ピチモ物語 林間学校シリーズ

おなじみ、小説ピチモ物語「林間学校殺人事件シリーズ」の本編第3話は、いよいよ主人公でもある、りったんがメーンとなる"関根莉子編"です。本日、ちょっと冒頭部分から第1章まで書いてみましたので、さっそく予告編という形で公開したいと思います。

なお、林間学校シリーズは、まもなく2年となる長期連載(にも関わらず、一向に物語が進まない…)のため、すでにこれまでのストーリーを忘れてる人も多いかと思います。そこで、シリーズを構成する各話へのリンクを以下に載せておきますので、既読の人は思い出す意味で、未読という人は今日の分を読む前に、ぜひ読んでみてください。

林間学校シリーズ

第1章:プロローグ
 《第01話》中2ピチモ林間学校殺人事件(⇒読む第2章:本編
 《第02話》福原遥の場合(⇒読む)
 《第03話》関根莉子の場合
 《第04話》田尻あやめの場合
 《第05話》五十嵐ありさの場合
 《第06話》加藤由梨愛の場合
 《第07話》中山咲月の場合

第3章:推理編
 《第08話》ピチモライアーゲーム・前編(⇒読む)
 《第09話》ピチモライアーゲーム・後編

第4章:番外編
 《第10話》氷のエライザ(⇒読む)
 《第11話》みっきー愛の劇場(⇒読む)
 《第12話》小公女はるん(⇒読む)
 《第13話》ニコラ襲撃~あるいは要領の悪いニコモ虐殺~
 《第14話》ひとめ、あみたに

第6章:真相編
 《第15話》暗黒ピチモ

第7章:エピローグ
 《第16話》ピチ編 柿島の手記


どっぺる りったん。(未完成)

●プロローグ


林間学校の夜、りったんは、りったんに出会った―――


「ねぇ、りったん。知ってる? ドッペルゲンガーを見た人は、1週間以内に死ぬんだよ」


あれは、いつのことだったのだろう。


ピチ撮の空き時間、ピチモどうし、他愛もないお喋りに興じていたとき。


ふと、「怖い話」が話題となり、たしか、先輩ピチモの誰かに言われたのだ。


そう、あれは"霊感が強いこと"を売りにしてた、ちょっと変わった先輩だった気がするが、今となっては、顔はおろか、名前すら思い出せない。


とにかく、そのときは、その場に居合わせた誰もが一笑に付し、すぐに別の話題に移っていったため、莉子自身、今の今まで、こうしやりとりがあったこそさえ、すっかり忘れていたところ。


それがまさか、言い知れぬ恐怖と共に、こんな形で思い出すことになるとは、夢にも思わなかった。





●第1部:追跡


林間学校1日目の深夜。


隣の布団で寝ていた遥が、何やら、もぞもぞ起き出したことで、つられて目を覚ましてしまった莉子。


莉子 「なんですかね? こんな時間に」


眠い目をこすりつつ、ひとりごちる。


そのまま、枕元にある愛用のガラケー(2つ折り)をパカッと開いて時間を確認すると、深夜2時を回ったところだった。


<ガラガラガラ>


そうこうするうち、遥は戸を開けて部屋を出ていったようである。


莉子 「あ~、おトイレですかね?」


そこで、なぜ後をつけようと思ったのかは、いま考えてもわからない。


とにかく、莉子は、まだ完全に覚醒していないにも関わらず、本能的に「何かある!?」と感じ、とりあえず、遥の行き先を確認しようと行動に移した。


初夏といっても、牧場のある高原の夜は、まだひんやりと寒い。脱ぎ捨ててあったカーディガンを手にすると、パジャマの上に羽織って、足早に遥の後を追った。


<ギィー バタン>


予想通り、遥は、トイレではなく、そのまま外に出たようだ。


莉子 「やっぱり、お外、行きましたね」


(第2部「逃走」につづく)


つづく

さてさて、遥は、こんな深夜に、いったいどこに向かうのか。そして、後をつける莉子を待っている、驚愕の出来事とは? 第2部以降、続きは後日、書き上がり次第、公開します。