7月号?
ニコラ5月号の巻末にある次号予告ページには、今後《隔月刊》となり、次号は《7月号》として発売されることが明記されており、読者を驚かせました。
この点、多くの読者にとっては、次が何月号だろうとどうでもよく、むしろ、月刊から隔月刊になることのほうが衝撃だったかもしれません。
しかし、5月1日に発売されるのになぜか《7月号》というこの表記こそ、実は大きな問題を孕んでいる可能性があるのです。
2カ月も先
率直に言って、《5月1日に発売される号が7月号》と聞いたとき、ちょっと違和感を持った読者も多いのではないでしょうか。
さすがに、発売日から2ヶ月も先の表記はやりすぎだし、そもそも、5月の初日に手に取った号が7月号と言われても、なかなかしっくりこないもの。
だいたい、これまでの月刊時代のニコラなら、全く同じ《5月1日に発売されるのは6月号》だったのですから。
チコちゃんが解説
すると、そんな違和感について、ちょうど一昨年放送されたNHKの人気番組「チコちゃんに叱られる」で取り上げられていました。
番組は2024年4月19日に放送されたもので、テーマは《雑誌の日付が未来になっているのはなぜ?》。
まさに、今回のニコラの月号表記への疑問に対する答えが、一発で見えてくるのです。
45日ルール
番組の解説によると、かつて、たとえば5月1日に、5月号、6月号、7月号と表記された、様々な雑誌が一緒くたに本屋さんに並ぶことがあった。
しかし、それだとお客さんが混乱するため、自主的に業界内でルールを作ったんだそう。
具体的には《45日ルール》と呼ばれるもので、表紙に「○○月号」と表記していいのは月刊誌・隔月刊誌の場合は45日先まで、週刊誌は15日先までとするものです。
ルール上は6月号が限度
要は、ニコラでいうと発売日から数えて45日後の日の属する月までを、表紙に表記できるということ。
それが5月1日発売なら、そこから45日後は6月15日ですので、どんなにがんばっても《6月号》という表記が限度となるわけです。
※図解では《40日ルール》となっていますが、《45日ルール》とする説もあります
ニコプチの場合
一方、ニコプチの場合、現在は季刊になってしまったので、隔月刊の時代で比較します。
すると去年まで、ニコプチは偶数月22日発売で、月号表記は翌々月だったので、たとえば、4月22日には《6月号》が発売されていました。
これを45日ルールに当てはめて計算してみると、4月22日の45日後は、6月6日となり、《6月号》と表記するのは十分に可能となります。
他誌の場合
ついでなので、さらにキラピチ、Cuugalにも当てはめて検証します。
キラピチは、奇数月15日発売で、月号表記は単純に翌月。Cuugalは、偶数月10日発売で、月号表記は、こちらもキラピチ同様に翌月。
それぞれ、発売日から月号表記の初日までを計算すると、前者はおよそ《16日》で、後者はおよそ《21日》となり、余裕で45日ルールに収まるのです。
45日ルール当てはめ
| 雑誌名 | 発売日 | 月号表記 | 間隔 |
|---|---|---|---|
| キラピチ | 奇数月15日 | 翌月 | 約16日 |
| Cuugal | 偶数月10日 | 翌月 | 約21日 |
| ニコプチ (隔月時代) |
偶数月22日 | 翌々月 | 約40日 |
| ニコラ (隔月化後) |
奇数月1日 | 翌々月? | 約60日 |
ルール破り
こうして見ると、ニコラ以外の他誌は45日ルールをしっかり守っているのに対し、ニコラが予告通り、このまま7月号として次号を発売すると、明らかなルール破りになってしまう。
もちろん、業界内の自主的なルールですので、破ったからといって罰金が科されたり、廃刊になったりなど、何らかの不利益があるわけではありません。
とはいえ、出版社の中でも大手とされる新潮社が自らルールを破っていいものなのか。
配本スケジュール
するとこの点、先週ちょうど新潮社のサイトで発表された「雑誌配本スケジュール」が参考になります。
この通り、全国各地の書店に向けて、4月下旬に出荷される5月1日発売号が《7月号》ではなく《6月号》となっているのです。

どっち?
ということで、5月1日に発売されるニコラについて、次号予告には《7月号》と書いてある一方、配本カレンダーでは《6月号》となっている。
編集部は、このまま強引に《7月号》で押し切ることができたのか。それとも上層部からストップがかかったのか。
間もなく解禁される表紙の月号表記がどっちになっているのか、注目されます。