新ルール
28期ニコモオーディションについて、巷では「読者投票の導入」や「専属読モの新設」が話題となっています。
しかし、実際に最終審査まで進むのはごくわずかであることから、新ルールの中で最も多くの人に関係するのが「身長制限の撤廃」ではないでしょうか。
そこで今日は、オーデ制度の変更点を解説するシリーズの最終回。身長制限がなくなった背景について見ていきます。
身長制限とは?
まずは、そもそもニコラの身長制限とはどんなものだったのか。去年までのルールと、変更後の新ルールを比較します。
以下の通り、ニコラの応募条件は今も昔も4点のみ。下線を引いた部分が今回の変更点となります。
◆27期(2023年)まで
【1】小5から中3の⼥子 【2】身長150cm以上 【3】居住地不問 【4】事務所所属者も応募可能
◆28期(2024年)
【1】小5から中3の⼥子 【2】身長は何cmでも応募可 【3】居住地不問 【4】事務所所属者も応募可能
年齢制限撤廃の理由
こうして今年のオーデから、応募条件は実質的に年齢制限のみとなり、それさえクリアしていれば、誰でも受けられるようになったわけです。
では、なぜ今になって、編集部は身長制限を撤廃してきたのでしょうか。
理由として考えられるのは、以下の3つです。
1.応募総数を増やすため
まず真っ先にあげられるのが、(1)応募総数を回復させるため。
だいたい、松尾そのまちゃんたちが受かった去年の27期オーデの応募総数は惨憺たるものでした。
その数【7,706人】ということで、さらに前年、松田美優ちゃんたち26期の応募総数【10,480】から、実にマイナス2800人という。
15年ぶりに1万割れ
加えて、2008年に実施された12期オーデの【9,822人】以来、15年ぶりに1万の大台を割ってしまったのです。
コロナ禍にあって受け控えが広まり、応募が激減した2000年~2021年よりも、さらに下回ったということで、編集部にとっては相当な衝撃だったはず。
そこで、少しでも応募総数を回復させるため、最も手っ取り早い方法として「応募の間口を広げる」。
具体的には、これまで【150cm以上】で足切りしていた身長制限を取っ払い、【何cmでもOK】と改めたのです。
参考:応募総数の推移
(2)身長は伸びるもの
続いての撤廃理由は、(2)身長なんてどうせそのうち大きくなるから。
例えば、21期の広瀬まのかちゃんは、小6で応募したとき、まさにギリギリの【150.5cm】でした。
また、23期の近藤結良ちゃんは【153cm】でした。
それが現在、まのかちゃんは【167cm】になり、セブンティーンの専属モデルだし、結良ちゃんも【167cm】となって、先日ニコラを卒業したところです。
身長にこだわらず採用
要は、オーデに応募する小5や小6のときなんて、まさに成長段階であり、未来のことは誰にも分かりません。
吉岡優奈ちゃんのように、すでに小5の段階で【165cm】もあるコもいれば、まのかちゃんや結良ちゃんのように、中学になって一気に伸びるコもいるのです。
まあこの点、最近は応募用紙に「両親の身長」を記入する欄ができたように、遺伝も考慮もされている模様。
ともかく、たとえ応募時に【150cm】未満でも、”いい素材”であれば積極的に採用していこうというわけです。
3.専属読モの受け皿
そして最後が、今回新設される(3)専属の読者モデル枠として採用するためです。
どういうことか。
過去のニコラオーデは、【150cm】に満たない場合、応募することさえできませんでした。
すると、どうしてもモデルになりたいコは、それぞれの学年によって、【140cm以上】で受けられる「プチモオーデ」や、身長制限の無い「ミスセブンティーン」など、他誌に流れてしまっていたのです。
育成枠
こうして、せっかくニコラに入りたいと思ってくれた”原石”たちを、たいして意味の無い身長制限のため、みすみす逃してしまっていた。
そこで、他誌に取られてしまうくらいなら、とりあえず専属の読モ(ニコラガールズ)として囲っておこうというわけです。
こうすれば、他誌に奪われない。その上、読者モデルとして経験を積み、人気も出てきたら、晴れてニコモに昇格させてもいい。
専属読モをいわゆる”育成枠”として利用するには、身長制限の撤廃が絶対に必要だったのです。
歓迎すべきこと
ということで以上まとめると、ズバリ身長制限の撤廃とは、(1)(2)間口を広げ応募総数を増やしつつ、同時に(3)未来の原石である専属読モ発掘のため。
そもそも、これまでの【150cm】がOKで、【149.5cm】はNGなんてルール自体が杓子定規で時代遅れだったのです。
よって今回の撤廃は、その狙いがどこにあるにせよ、すべての読者にとって歓迎すべきことではないでしょうか。