三月の転校生

中学生雑誌nicolaに関する日記

ニコラが発売日前に店頭に並ぶカラクリ

発売日のお話

ニコラの発売日は、基本的に毎月1日となっています。

ところが、すでに発売日の前日に表紙画像が流出したり、ニコモのインスタのコメント欄に読者から「買ったよ!」といった報告があるのも事実です。

では、どうして1日発売であるはずの雑誌が、前日に書店の店頭に並ぶのか。今日は、そのカラクリを解説します。


今月号の場合

ちょうど良い例が、いま発売中のニコラ2022年9月号のケースです。

発売日は「8月1日」となっていますが、今月はさらに”特殊な事情”が重なったことで、一部地域においては、前日でも、前々日でもなく、それよりさらに早い3日前にニコラが店頭に並ぶことになったという。

実際、発売日の3日前となる金曜日(7月29日)の時点で、関谷瑠紀ちゃんのピン表紙が、ツイッターやインスタに出ていたので、「なぜ3日も前に売ってるの?」と思った人も多いのではないでしょうか。

書店のツイッターより



フライング発売とは?

こうした発売日の前倒しは、フライング発売と呼ばれ、主に関西地方において雑誌の発売が、本来の発売日より1日だけ前倒しされることになっています。

理由はいろいろあるようですが、まだ交通網が発達していなかった昭和の時代、東京で印刷した雑誌を、本来の発売日に間に合うよう関西の書店へ届けるため、早めに出荷していた。

それが、時は流れすでに出荷翌日に届くようになった現在においても、いまだ「慣習」として続いているという説が有力です。

地域格差

ちなみに、フライング発売が行われる具体的な地域としては、近畿2府4県に岐阜、愛知、三重を加えた9府県があげられますが、それ以外でも、近隣県のチェーン店や大型書店が対象。

要は、関西に住んでいる読者だけが、関東の読者より、ニコラが1日早く手に入るというわけです。

なぜ3日も前倒し?

続いては、今月に限って、前日ではなく、なぜ3日も発売日が早くなったのかについて見ていきます。

これは、単純にカレンダー(曜日)との兼ね合いで、「土日はお休み」というルールによるものです。

つまり、本来の発売が「火曜~土曜」であれば、それぞれ1日だけ前倒しされますが、もし本来の発売が「日曜」か「月曜」だった場合のみ、例外的パターン。

例外パターン

本来の発売日が日曜の場合、1日前倒しするとそれが土曜に当たってしまうので、さらにもう1日前倒しして前々日の金曜発売に。

そして、今月号のように、本来の発売日が月曜だと、その前日は日曜、前々日は土曜となり、完全に土日に重なってしまうので、こちらも金曜発売となるのです。

発売日は守られるべき

ということで、ニコラに限らず、一般的な雑誌のフライング発売の仕組みが分かってもらえたかと思います。

本来なら、公式にアナウンスされる「発売日」は守られるべきものであり、発売を楽しみに待っている読者のためにも、全国どこでも同じ日に、一斉に手に入れることができるというのが理想です。

しかし、一部地域にとって、すでにそれが「慣習」として定着し、何十年も続けられてきたのなら、なかなか止められないのもなのかもしれません。

格差是体のために

であれば、住んでいる地域によって引き起こされる”格差”は、無いに越したことはありません

そのため、さすがに本誌の「現物」を手にできないとして、少なくとも編集部は「一定の情報」くらいは発売日の前に公開し、全国の読者に一斉に届けるきです。

表紙の事前公開

具体的にいうと、編集部がすべきことは表紙画像の公開です。

これはまさに現在、ニコプチ編集部が毎号やっていることで、本来の発売日の2~3日前に、フライング発売に先駆け、公式インスタグラムにて表紙を公開しています。

こうすることで、住んでいる地域による情報格差を、少しでも縮めることができるわけです。

久保田新編集長には(まだ代行)、編集長就任を機に、新しい取り組みとして表紙画像のSNSでの事前公開を実施し、全国どこに住んでいても一斉に次号の表紙を知ることができるようにしてほしいと思います。