前編
先月に「編集長の歴史」で書いた通り、ニコラの編集長の任期は5年区切りとなっています。
ちょうど今年は、編集長が交代する年に当たり、小島編集長から、久保田編集長(代行)へとバトンタッチが行われたところです。
そこで今日は、編集長交代に伴う「ニコモの入れ替え戦」について詳しく見ていきます。
入れ替え戦とは?
入れ替え戦とは、編集長の交代によって起こるニコモ内の「推され組」と「干され組」の再編成を言います。
編集長が代わった途端、いままで活躍していたコの出番が減る。逆に、出番の少なかったコが推され始める。
そもそも、”読者人気”を重視する編集長、モデル本人の”努力”を重視する編集長、”才能&将来性”を重視する編集長といったように、編集長のニコモに対する評価・好みはそれぞれ。
5年に1度の恒例行事
であるなら、編集長が変われば、それに伴いニコモ内の序列も当然に変化するというわけです。
この点、最初に書いた通り、ニコラにおいて編集長の任期は5年となっていますので、入れ替え戦の周期も5年に1度。
小島編集長の退任で、まさに入れ替え戦の真っただ中にある今だからこそ、ニコモの推され&干されが今後どう変化するのか、しつつあるのか。前編・後編の2部構成で検証します。
過去の事例
ということで、さっそく本題。前編の今日は、前の編集長交代時の状況について振り返り、入れ替え戦の意味を改めて確認していきます。
前回とは、今から5年ほど前となる2017年の夏。眞部編集長から、小島編集長へとバトンタッチが行われた年です。
とはいえ、イメモや役職含め、就任初年度(2017年)の体制はすでに前編集長により作られているので、小島編集長が手腕を発揮するのは2018年度から。
つまり、秋田汐梨さんたちTRGL世代の役職&イメモの差配から、独自色を出していくことになります。
小島編集長の実績
歴代編集長の中でも、”剛腕”として知られる小島編集長は、「ニコラ部長制度の廃止」、「バトル企画TNMの実施」、「卒業号の前倒し」、「オーデの事務所開放」、「読者を飽きさせないサプライズの演出」などなど、様々な改革・新しい試みを断行してきました。
中でも、今日のテーマと最も関係があるのが、過度なサプライズの演出です。
サプライズの具体例
たとえば、イメモ・役職には、必ず1人は読者の誰もが驚く”意外なコ”を抜擢する。
さらには、その選考過程において、さりげなく、もしくはあからさまにヒントを”匂わせる”ことで特定のコのイメモ就任を期待させ、結果、裏切るという、もはや意味不明のサプライズまで、多種多様。
ともかく、こうした一連のサプライズの中でも、とくにイメモの選考こそ、当時の編集長の独自色・好みが大きく反映されることになるのです。
役職選考
で、小島編集長が最初に組閣した、注目の2018年度ニコラ生徒会。
会長には川床明日香さんが選出されました。
まあ、この人事については、当時の読者の大方が納得するところといえ、問題はイメモの方です。
イメモ選考
なんと、前編集長から推されていたうえ、人気&実績ともにTRGLトップクラスの川床さんを、イメモから外したのです。
その代り、当時の読者から、川床さんと並ぶツートップと見られていた秋田さんをラテに、その相方泉口美愛さんをレピピのイメモに配置。
川床さんより、ユニット”みあしお”を上位に取り、一気に2人を推し始めたのです。
編集長による引き立て
結果的に、泉口さんはイメモになっただけでなく、ピン表紙までやらせてもらうことになったわけですが、これは明らかに小島編集長による引き立て。
まさに、編集長の”お気に入り”枠というわけです。
その証拠として、以下に示す「編集長ごとの表紙回数一覧」を見て下さい。
編集長別の表紙回数
表紙回数 | 眞部時代 (~17.07) |
小島時代 (17.08~) |
イメモ |
---|---|---|---|
川床明日香 | 3回 | 6回 | ⇒落選 |
秋田汐梨 | 3回 | 6回 | ⇒ラテ |
泉口美愛 | 1回 | 4回 | ⇒レピ |
南沙良 | 0回 | 3回 | ⇒トキ |
干され⇒推され
この通り、前編集長の時代に推されていたツートップは、川床さんと秋田さんであることが分かります。
他方、泉口さんの前編集長時代の表紙は、たった1回だけということで、目立った存在ではありませんでした。
それが小島時代になると、泉口さんは一気に表紙の回数が4倍になったうえ、イメモに就任し、ピン表紙も出来たのです。
レピピの汚点
ちなみに、こうした編集長による恣意的な抜擢が祟ってか、2018年度のレピピは大惨敗。
以下のように、川口春奈さんに始まり、永野芽郁さん、清原果耶さんといった世代ナンバーワンが伝統的に配置されてきたレピピは、常に「好きなブランドランキング」で1位の座にありました。
ところが唯一、泉口さんの2018年度のみ首位陥落という。イメモとしての実力不足は明らかです。
好きなブランドランキング
幻のアスレピ
以上まとめると、読者の声としてはもちろん、編集長以外の編集部員含めた総意は「レピピは川床さんで」というのが、当時の見解だったのです。
もし、仮に川床さんが7代目イメモならどうだったか? おそらくレピピが第1位を守っていたのではないでしょうか。
なお、そんな川床さんはといえば、卒業に至るまで、常々「イメモになれなかったことが悔しい」と語っています。
独自色
ということで、ことほど左様に、新しい編集長は「自分がトップになったからには、前の編集長の敷いたレールには乗りたくない」「何か変わったこと、新しいことを打ち出したい」と思うもの。
そこで、前の編集長が推していたコをあえて外し、代わりに、自分のお気に入りを新たに前面に押し出してくるのです。
それが小島編集長の場合、泉口さん(推され)と、川床さん(干され)だったわけです。
後編に続く
こうして、2018年度の入れ替え戦は、泉口さんが勝ち組になったのと対照的に、イメモ確定と見られていた川床さんが落選という貧乏クジを引くことになりました。
では、今年はどうなのか。今年といっても、上で見てきたように、久保田編集長の主導による入れ替え戦は、高橋快空ちゃんたちの世代が対象となる2023年度のイメモ&役職配置から。
すでに「推されコース」「干されコース」の兆候が現れつつありますので、この辺は後編で詳しく見ていきます。