◆専属モデルになる方法
ちょうど現在、ニコラもセブンティーンも、それぞれ公募の専属モデルオーディションが実施されているところです。
ちなみに、前者はまだまだ募集受付中。後者は7月1日にファイナリスト発表といった進捗状況。
そこで今日は、両誌の専属モデルになる方法につき、公募オーデ含めどんなコースがあるのか。その共通点と相違点を比較してみます。
◆共通点
まずは共通点から整理します。意外なことに、ニコラもセブンティーンも専属モデルになる方法は3つあるというのが全く一緒。
具体的に見てみると、ニコラは一般公募の「ニコラモデルオーディション」に、プロダクション所属者を採用する「事務所オーデ」。そして、姉妹誌から卒業生を受け入れる「ニコプチ進級」。
一方のセブンティーンは、一般公募の「ミスセブンティーン」に、プロダクション組限定の「事務所オーデ」。そして、ニコラの卒業生を受け入れる「ニコラ卒業生枠」となります。
◆共通点の図解
◆全パターンで一致
しかも、単に3パターンあるというだけでなく、その具体的な選考方法までもが全く一緒だったりします。
ニコラ視点で見ると、公募の形をとる「ニコモオーデ」は「ミスST」に該当するし、「事務所オーデ」はそっくりそのまま。
なにより、特定の雑誌の卒業生を毎年一定数採用するという意味で、「ニコプチ進級」と「ニコラ卒業生枠」も完全に重なるのです。
ということで、ニコラとセブンティーンの新モ採用の仕組みはほぼ一緒であるということが見えてきました。
◆相違点
ただし、細かくみるともちろん両者の間には相違点もあります。とくに違いがハッキリ現れるのが、次の3つ。
第1に「公募オーデの応募条件」。第2に「各コース別の採用目的」。そして第3に「現役モデルの採用コース別の構成比」です。
では、それぞれどんなところが異なるのか。以下、詳しく解説してみます。
◆1)公募オーデの応募条件
最もわかりやすいのが、両誌ともに現在実施中である公募オーデの応募条件です。
ニコラの場合、「応募時プロダクションに所属していないこと」が絶対条件で、基本的にプロNG。
とはいえ、あくまで"応募時に所属していない"ことが求められるのであり、たとえ芸能活動経験者でも"事務所を辞めた後に応募するのであれば可能"となります。
この点、何度でも言いますが、吉岡優奈ちゃんが去年のオーデに応募する際、当該条件を満たしていたかどうかについては、大いに疑問が残るところです。
◆STはプロアマ混合
対してセブンティーン。こちらは、完全にプロ解禁。事務所所属者はもちろん、すでにある程度の実績がある女優やモデル、アイドルたちと、一般応募者たちによる混合戦となります。
実際、毎年うちのサイトでやっている「ミスST合格予想」で各候補者の経歴を出していますが、ファイナリストの8割以上がプロダクションに所属しているのが現状です。
以上から言えるのは、原則一般応募者どうしが勝負するニコラより、ほとんどプロ同士による勝負であるセブンティーンのほうが、少なくともオーデ時点でのレベルは高いといえそうです。
◆2)各コース別の採用目的
続いては、コース別の採用目的について。この点、ニコラの場合、それぞれの採用方法ごとに目的が決まっていて、明確に手段を使い分けています。
たとえば、いま受け付け中のニコモオーデ。応募が一般限定ということで、すると必然その目的は、将来有望な原石、完全な新人を発掘し、じっくりとトップモデルへ育成することになります。
他方、ニコプチ進級はといえば、林芽亜里ちゃんや安村真奈ちゃんの例を出すまでもなく、すでに完成されたプチモのエースを引っ張ってくるわけで、こちらは一転して即戦力枠。
現に、芽亜里ちゃんも真奈ちゃんも、進級後ニコラに来て、すぐにトップクラスの人気を獲得しています。
◆ニコラ事務所オーデ=女優系
そして最も特色が現れるのが事務所オーデ。思えば去年の終わりに、凛美ちゃんが採用され、久しぶりに事務所オーデによる加入が復活したわけですが、その目的はずばり女優系の獲得。
凛美ちゃんの前に事務所オーデで採用された、2017年の草野星華ちゃんはともかくとして、その前の事務所オーデ採用が、いままさに話題の人となっている清原果耶さん。
さらにその前が駒井蓮さんということで、これだけ見ても、編集部としては明らかに将来的に女優として有名になりそうなコを狙って採用していることが分かると思います。
◆ST事務所オーデ=アイドル優位
では、セブンティーンはどうなのか。すると、ミスSTがプロアマ混合戦である上、ニコラ卒業生枠も当然プロ。事務所オーデもしかり。
だとすると、それぞれのコースによる差異はとりたてて見いだせず、特定の採用パターンも無いように思えます。
ただし、強いてあげるなら、事務所オーデ=アイドル優位。去年&一昨年と2年連続で坂道グループから久保史緒里さんと小坂菜緒さんが加入したのをはじめ、過去には、佐々木莉佳子さん(アンジュルム)、下村実生さん(フェアリーズ)、末永真唯さん(X21)といったところが事務所オーデによる加入だったように、やたらアイドル枠が多い点があげられるかもしれません。
◆3)パターン別の構成比
そして最後の相違点は、それぞれの採用パターン別の構成比。ここでは、両誌の現役モデルにつき、出自を比較してみます。
そこで以下の「ニコラvsセブンティーン現役モデル加入経緯比較」を見て下さい。
これは、ニコラの現役22人を左に、セブンティーンの現役26人を右に取り、それぞれ加入経緯を3パターン別に区分したものです。
◆現役モデル加入経緯比較
◆構成比グラフ
◆事務所オーデの割合に注目
両誌を比較するとこの通り。ニコラが8割、セブンティーンも7割ということで、どちらも赤色で表す「公募オーデ」が中心であることは明らかです。
同様に、緑色で表す特定の「進級枠」の占める割合も、ニコラが18%、セブンティーンが12%ということで、ほぼ一緒。
唯一、大きく異なるのが、青色で示す「事務所オーデ」の構成比。ニコラの場合、現役が凛美ちゃん1枠だけ。しかもそれが2年ぶりの出現ということで、まさに希少な存在といえます。
対してセブンティーンの事務所オーデは毎年定期的に実施され、前期が毎年3月号加入、後期が9月号加入で定着しています。
◆終わりに
ということで、ニコラとセブンティーンの専属モデル採用方法につき、類似点と相違点を見てきました。
両誌とも、3パターンそれぞれが形式的・制度的には似通っているため、一見するとほぼ一緒と考えられがちですが、その実、よくよく内容を眺めると意外に異なる点も多いことが見えてきたと思います。
今年の場合、ミスSTはすでに締め切り。ニコラはもうすぐ締め切りということで、選択の余地はありませんが、来年以降、オーディションを受けてみようという人は、ぜひ参考にしてみて下さい。