◆着まわし連載
ニコプチの人気ナンバーワン企画は、毎年6月号からスタートして翌年4月号で終わる着まわし物語の通年連載。
2015年度は伊藤小春ちゃん&岩崎春果ちゃんのダブル主演となる「コハルカSPEC物語」。
また、今年のシリーズは基本的にコハルカの2人に加え、西川茉佑ちゃん&涼凪ちゃんの4人がメーンで、その他、月替わりでゲストキャラが1人ずつ登場するという構成。
◆12月号はクロちゃん
で、今発売中の12月号のゲストはというと、黒坂莉那ちゃん演じるクロピーがゲスト主役の回なんですが、これがすごく面白くて。
なので、ピチレのストーリー系連載と比較し、どんな違いがあるのか、ちょっと感想をまとめてみます。
◆第4話あらすじ
莉那ちゃんは、見た目は元気で可愛い女の子なのに、実は心に深い闇(やみ)を抱(かか)える問題児という設定。
しかも、青森からの転校生ということで、自分ことを「わたす」、話し言葉の語尾が「○○っぺ」などなど、セリフは全て訛(なま)っているという。
で、ある日、ついに普段からのストレスが爆発し、茉佑ちゃんを人質(ひとじち)にとって、学校の教室に立てこもるという大事件を起こします。
って、もう次期エース候補である莉奈ちゃんをこういう役で使えることだけでもすごいのに、それでいて物語もちゃんと成立していて、最後はキレイにまとまって終わります。
◆ピチレの場合
一方、ピチレのストーリー系はどうでしょうか。ピチレの場合、休刊時まで長く続いた「ピチレ学園」はもとより、2014年の大型連載企画「テラピチ」も、その他、単発の着まわし物語も、基本的に全てが恋愛モノもしくは、友情モノで、とにかくお話はワンパターン。
思い切った配役&展開も、ギャグもなく、とりたてて印象に残らない、中途半端(はんぱ)なハッピーエンドとなるストーリーばかりです。
本来、メーンとなるべき連載の物語がつまらない。こういったところも、ついにピチレの部数が回復しなかった1つの要因ではないでしょうか。
◆ピチレの傑作(けっさく)
ちなみに、ピチレのストーリー系にも、実は隠れた名作が存在します。それは、2013年12月号に単発で掲載された「編集長!おなかすきました」。
田尻あやめちゃんが探偵(たんてい)として主人公を演じ、自分が買っておいたシュークリームを盗んだ犯人(ピチモ)を推理するというストーリー。
まあ、どこかで聞いたような設定である上、ある程度予想通りのオチとなるわけですが、それでも真面目(まじめ)一辺倒のピチレが、ギャグに挑戦したという記念すべき企画だったことは確か。
実際、普通に面白かったし、当時のピチ読における評判も上々。この1回限りで終わってしまったが残念です。案外、こういった路線を続けていれば、ちょっとは人気が回復したのかもしれません。
ということで、まだ読んだことがないひとは、ちょっと図書館でも行ってバックナンバーを探して、ぜひ読んでみてください。特に、あやめちゃんファンの方にはオススメです。